小説1
□唐突ハニー!
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いつだってそうだ。それは
いつも突然に、そろり、そ
ろりと、静かに静かに、俺
の元へとやってくるのだ。
「 潤くん、眉毛濃いよね 」
キラースマイルでこっちを
見つめて、何をいいやがる
のかと思ったらこの有り様
「 わるかったな、 」
「 私は好きだけどなあ、 」
さっき俺が作ったパスタを
むしゃむしゃと頬張りなが
らなまえは俺に言った。
まーた、不意にかわいいこ
と言っちゃって。なまえ
のそんなところが、俺は好
きだったりするんだけど。
「 ふーん、 」
「 なに、嬉しくないの? 」
「 別に、 」
「 潤くんのばーか! 」
「 お前程ではないけどな 」
あまりに唐突で。あまりに
いきなりそんな事言うから
素直になんてなれるはずな
くて。まあ、もともと素直
なんかじゃ無いんだけど。
「 あ、潤くんあれ! 」
「 何もねぇじゃ「ちゅ」 」
「 っ、! 」
「 潤くんのばーか! 」
って、またお得意のキラー
スマイルお見舞いされて。
もう、どっちがアイドルな
んだか、わっかんねえし。
あまりに突然で、あまりに
可愛くてしょうがなかった
から、今度は、俺のほうか
ら唐突にキスを落とした。
唐突はにー!
( そんな君が好き、)