小説1

□まつもとくんと先生。
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教室には科学の先生の声と
チョークの音、生徒がノー
トを移す、シャーペンの音
だけが響いていた。それに
しても今日はだるすぎる、



「 具合悪いんで
保健室いってきていいすか? 」

「 またですか、松本くん 」

「 悪いですか、? 」

「 構いませんけど 」


先生はんふふ、と笑うと、
ゆらゆらと手を振った。不
思議な先生だ。でも、ルッ
クスいいから生徒には、人
気があるみたい。わからな
くも、ないか。俺も、ゆら
ゆらと、軽く手を振り替え
して、保健室へ向かった。











保健室のドアを開こうと手
をかける。中から何やら声
が聞こえる。先客か、誰か
いるなら、とまた来た廊下
を戻ろうと1歩を踏み出す



「 生徒がきますよ、」

「 大丈夫だって、」



中から聞こえたのは、確実
に生徒の声では無かった。
名前は忘れたけど、確か、
背が高くて茶髪の体育の先
生の声だ。俺は、何度もみょうじ先生と身体を重ねてて。だけど、あの先生とみょうじ先生が何をしてようと、どんな関係であろうと、俺には関係無いことで。それはただの遊びだから。興味はあるけど。



ただ興味本意で、ドアをガラガラと大きな音を開けて開くと、2人はキスの真っ最中で。



(なんで、)
胸が痛むのは、多分気のせい。だって、ただのお遊びなんだから。



『何やってんすか、』
って、如何にも何の関係もない、先生同士の禁断愛の目撃者を装って。2人は、当然慌てて離れて。



「、松本くん」

『なんすか、』

「えっ、と、その」

『大丈夫っすよ、口堅いでんで、』



人に言いふらすなんてくだらない事はしない。だってみょうじ先生が首んなっちゃったら、俺困るし。


「じゃあ、」
って、体育の先生はばつが悪そうな顔して保健室を出ていった。
『せんせ、』
ぐいっ、と先生のに顔を近づければ、みるみる赤くなって。(ああ、面白い)
『保健室で何やってんすか?』

「貴方が言える事じゃないでしょう、」

『、それもそうだけど』

「大体、貴方には関係『てかさ』」
『何時もみたいに、潤って呼んでよ、せんせ。』それと同時に、深い深いキスをお見舞いして。



「じゅ、ん」

『上出来、』
すっかり息の上がった先生をベッドに押し倒して。
ちょっ、と」

『保健体育、教えてよ』

「やめて、」


『うそ、』



って、先生の服をたくしあげればすっかり反応したソレ、が出てきて。



『いや、じゃないでしょ?』



ソレを指先で少し弾けば、可愛い声を上げて。ほら、先生だって満更じゃないじゃん。
俺は、首に緩く巻いてたネクタイをほどいて先生の手首に結んで。



『えっろ、』

「まつもとく、」

『じゅん、』

「じゅん、コレいやっ、」

『ヤだ、こっちのがそそる』

「そういう問題じゃ、っ!」



あまりに五月蝿いから、また唇をふさいで、右手をするすると下げてソコに触れれば、すんなりと指を受け入れて。



『いんらん、』

「ちがっ、!」

『じゃあ、何でこんなになってんの、?』



そう問いかけても、先生は反論できない訳で。だって、俺に溺れてんだもん。



『もう、余裕ねえわ』



何故か今日は、余裕がなくて。2人のキスを見てしまったから、?いや、そんなんじゃない。(多分、)
先生が俺の背中に手を回したのを合図に、一気に自身を滑り込ませた。



『きっつ、』



あまり慣らしていなかった、先生の中は予想以上にキツかった。



「ん、っじゅん」

『せんせ、』

「、なに?、っん」

『耳元で好きって、言ってよ』
溺れていたのは、俺の方なのかもしれない。先生が欲しくてたまらなかったんだ。



「、いやあ、」

『早く、』
腰の速度をあげれば、先生は更に甘い声をあげて。



「じゅっ、す、きっ、」
『俺も、』

「じゃあ、1番大切な物書いてね」



美術の先生は、それだけ言ってふらふらと何処かへ行った。



(大切なもの、)



俺の頭に真っ先に浮かんだのは、みょうじ先生の顔で。



(さいっ、あく)
あれは、ただの遊びだ。そう自分に言い聞かせても頭に浮かぶのはただ1人で。


『何やってんだ、俺』

「松本くん、?」

『うわっ、!』

「どうかしたの?」

『、いや別に』



突然現れた先生はふにゃんと笑って、俺に問いかけた。



「あっ、そうだ!」

『なんすか、?』

「みょうじ先生ね、今月で辞めちゃうんだって、」

『え、』

「なんか、慶應大学を卒業した超エリートと結婚するみたいだよ、」

『ふーん、』



ほら、やっぱり。溺れたら、最後に傷つくのは結局自分なんだ。



(あーあ、)

「松本くん、」

「泣いてるの、?」

『んな訳ないでしょ、』
「ふふ、そっか、」



美術の先生は、またふにゃんと笑って何処かへ消えてしまった。



(1ヶ月か、)
はあ、と1つため息をついて俺は保健室へ走った。





きだなんて、
(ああ、めんどくさい。)

 
 

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