Novel
□琥一くんの憂鬱。
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生きるってことは面倒くせぇことに巻き込まれることだと思う。たかが高校生の俺が言うのも何だが。
くだらねぇ喧嘩を吹っかけられるのも面倒くせぇ。ベンキョウしなきゃいけねぇのも面倒くせぇ。おまけにバカな弟までいる。
もう全部すっ飛ばしてジジィになっちまって縁側で茶でも飲んでられたら悪くねぇのにな。
「こっういっちくん!」
ホラまた面倒くせぇのが沸いて来た。
「…」
取り敢えず無視するに限るんだが、こいつはそんなくらいじゃへこたれねぇことは嫌って程知ってる。