短編や企画作品

□望むことは
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許されないことだって知ってる。


私達が敵同士だから。


私は雷門中。


彼はエイリア学園。


彼と出会って、最初の頃は最悪な敵だと思ってた。


でも私服の、エイリア学園のグランではなく基山ヒロトとして話したときに不意に恋をしてしまった。


*


君に・・・・咲ちゃんに惹かれてたのはい


つからだっただろう。


雷門中のサッカー部のマネージャーでいつも笑顔を絶やさない咲ちゃん。


外に出ているのにも関わらず、白い肌。


照れるとその白い肌に赤みがさす。


そんな咲ちゃんに俺は恋をしてしまった。


*


「ヒロト君?」


校門の陰から見えた赤い髪。


「やぁ。咲ちゃん」


やっぱり。ヒロト君だ。


「円堂君に用事?」


「いいや。たまたま此処の近くを通っただけだよ。」


「そっか。」


その言葉の後から沈黙が二人の空気を支配する。


ヒロト君と居ると


       咲ちゃんと居ると


不思議と鼓動が早くなるのはどうして?


               もっと一緒に居たいと望んでしまうよ。


敵同士でなければ


    俺達は今頃


ヒロト君の近くで


    咲ちゃんの隣で


過ごす事が出来たのかな?


          笑ってられたかな?














望むことは




(敵同士の関係を)


(出来る事なら壊したい)


(そうすれば)


(ずっと一緒に居られるのにね。)




→あとがき
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