短編や企画作品

□HPPY BIRTHDAY! -BELPHEGOR-
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12月22日―――――


私の大好きな彼の誕生日。
この日を何度私は祝っただろうか。


「咲゛!入るぞぉ。」


「あ、スクにーどうかしたの?」


少しスクにーの顔が青ざめているように見ええる。


嫌 な 予 感 が す る 。


「ベルが敵に殺られた。」


「えっ・・・・・・。」


とっさに立ち上がり、部屋を飛び出していく咲。


「う゛ぉい!咲!!まだ話は終わってねぇぞぉ!!」


咲の耳にはスクアーロの声は届いておらず
真っ直ぐ病室へと走って行く。


―――バンッ!!


思わずドアを思いっきり開けてしまった。


「んあぁ?咲じゃん。急にどうしたんだし。」


そこにはケロッとした顔してベッドに横たわっているベルの姿。


「えっ、え、・・・・生き・・・・てる。」


「咲。王子が生きてて悪い?」


「よかったぁ〜。」


ヘナヘナとその場に座り込む。


「おい。咲。大丈夫かよ。」


ベッドから降りて咲のところへ向かうベル。


「ほんとに・・・・・・ほんとに・・・・・・よかったぁ〜。」


咲の近くまで来たベルのシャツを握りながら涙を流す。


「咲かなり急いで来たけどどうしたんだし。」


「・・・・スクにーからベルが殺られたって聞いて・・・・。」


「カス鮫。咲に変なこと言いやがって。」


ベルから少し殺気が出ているように思える。」


「で、なんでベルは此処に居るのかな?」


「あー。任務で油断してたら、王子腹打たれて、血みて暴走してた。」


「・・・・・ベルのばか。」


そんなことを言いつつもベルに抱きつく。


「ヘタしたら血が足りなくなって死んじゃうかもしれないのに。」


「だってオレ王子だもん。」


「今は関係ない。」


さらに力をこめてベルに抱きつく。


「咲。もう泣くなって。王子此処に居るんだぜ?」


よしよしと咲の頭を撫でるベル。


「あ、そうだった・・・・。」


ガサゴソと隊服のポケットを漁る。


「ベル!」


「ん?」


「誕生日おめでとう!」


隊服のポケットから出した小さな包みをベルに渡す。


「うわー。自分の誕生日に怪我するとか最悪だし。」


「それはベルが悪い。」


プレゼントの箱のリボンを取り中身を見る。


「今年は長期任務が入ったりして時間無かったんだ。
こんなんでごめんね?」


箱の中に入ってたのは赤いストーンのついたペンダント。


「別に王子は咲が居ればいいしっ。」


不思議な誕生日を過ごしたベルでした!


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