捧げ夢&頂き物
□それでも愛し続けてしまう
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「名前。力いれりゃーいーじゃん。王子がいないほうがいいんだろ。」
「・・・・けないよ。」
ポタポタと名前の瞳から涙がこぼれる。
「そんな訳ないよ。あたしの中は、もうベルでいっぱいだよ。だから、そんなこと言わないで。」
―パサ
芝生の上にナイフが落ちる。
「名前。本当は苦しかったんじゃねぇの。」
「ふるふる。」
小刻みに震えている名前の体をそっと包み込む。
「王子が悪かった。もうこんなことしないから王子と一緒にいて。」
「――――コクリ。」
その日を境に、名前はまた任務に復帰することができた。
END
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