短編や企画作品
□怪我した日の特権
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残暑が続く空の下。私は陸上部員なので毎日部活に参加していた。
「今日もあっつ〜。」
「咲。余所見してるとハードルに引っかかって転ぶよ。」
「いや、ハードルドリルやってるときに転ぶと思う。」
と友達と楽しく話していた。
まぁ、言ったことが現実に起きてしまったのは予想もしていなかったことで・・・・・。
「でっ!」
ガッシャーン!
ものすごい音を立ててハードルが倒れそれと同時に咲が転ぶ。
「ちょ!大丈夫咲!」
「う〜ん。大丈夫じゃないと思う。足が痛い・・・・。」
「今日はもう帰りなよ!」
「うん。そうする。大会も近いし、出れなくなったら最悪だもんね。」
帰ると友達にいい、エナメルを持って自転車にまたがって帰る。
「これ・・・・・骸にばれたら怒られるよね。」
咲がこう考えるのには前科がある訳で。
「咲!どうしたんですか!その包帯は!」
「んー。アキレス腱が炎症を起こしました。」
「だから言ったじゃないですか!無理に部活に入らなくてもいいんじゃないかって。」
「次は怪我しないように気をつけます。」
「まったく。」
「はぁ・・・・・。」
「おや。咲こんなとこでどうしたんですか?今は部活をやっている時間のはずじゃぁ・・・・・。」
あー。神様なんて私はこんなに不幸が続くんですか。
絶対なにか言ってくるよ。うん。
「まさか。咲また!」
「はい。そのまさかだよ骸。これから病院に行って来る。」
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