開かずの扉

□開かずの扉〜解錠〜
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【開かずの扉1〜解錠〜】


ネットで知り合った仲間内で会うことになった。
何年越しとなる出会いは、すぐ打ち解ける。
普段からさらけ出してる生活音もなんのその。
そんな仲間とようやく会えるのだ!!

先陣をきって先にあいねとあきらは小○井牧場へと向かう。

「こころトキメキドリームハート!!黒いの運転上手だし♪あいねは安心だわ♪」
「白いの、新しいプ○キュアみたいなセリフだな…それと運転白いのは危険すぎだ」
「あー…運転はペーパーだし?スピード狂だし?車3ヶ月で廃車にしたし…」
「怖ぇな…さて、そろそろ目的地…の筈…なんだが…」
「うん!黒いのよ!!霧濃くて見えない!!」

辺りを見回しても真っ白。どこを走っているのかさえ分からない。
1m先も見えないそんな状況だ。

「ライトも意味ないな」
「黒いの窓開けるぉー」

周りは自然が広がっているんだから自然の匂いや、動物の鳴き声とかも聞こえるだろうと思っていた

「…黒いの?なんかおかしいぞ?」
「何が?」
「匂いがしない。牛とか羊の鳴き声とかもしないんだよ」
「さすがにそれは無いだろ。だってもう敷地内には入ってんだぞ?」
「んじゃ窓あけて耳澄ませてみ?」

無音、辺りは濃い霧に包まれ一寸先も見えない。
聞こえるのはこの車のエンジン音

「おかしくない?」
「だな」

あきらが車を停めて車外にでると続けてあいねも外へでて辺りを捜索する。

「黒いの!!おかしいぞこれ!!」
「明らかにおかしいな」

すると一気に霧が晴れ、周りは見慣れない景色に包まれた。

廃墟となったビルが無数建っており、辺りは人らしき影もない。

「くっく…黒いのぉおおお!!」
「白いのぉおお!!」
「「………どうしたその格好…」」

明らかにお互い若返っていた。あいねに至っては髪の色は銀色、目は灰色

「なんで僕だけ色落ちしてんだぁああぁあっ!!」
「私はほとんど変わってないな。」

とりあえず一呼吸おいて互いに落ち着かせた。
あいねが周りをきょろきょろと見回し一言

「なんか…みたような気がする…この場所」
「廃墟ビル?」
「うん。廃墟ビル無数に立ってるなんて此処じゃまずあり得ないじゃん。ましてや牧場に向かってたわけだしね?」
「…うん、言いたいことは分かるが…でもさ…」
「それしかねぇもの!!!泣くぞ黒いの!!僕は泣くぞ!!」
「落ち着け白いの!せーのでお互いの答えを言おう…せーの」
「「旅団のアジト」」

「「ああああぁああぁぁあぁ…!!」」

落胆もする。絵にかいたような orz だ。

「異世界トリップ…僕、夢にまでみた異世界トリップだけど…!!」
「…うれしいような死ぬような!!」
その発言でハッとした。

確かこのビルは円の役割もなっていた筈!!

「黒いの逃げよう!コルトピのセンサーひっかかってるんだぁ〜…」
「泣くな白いの!とりあえず逃げるぞ!!」

「逃げられるならね♠」

「「にゃあああぁああぁああぁあぁ!!!」」

その声の主は見なくとも分かった。

「へ、へ…変態奇術師(ピエロ)のヒソカ…」
「よくビビりながら、かっこ、ピエロ かっこ閉じも口に出したな…」

にっこりと笑う奇術師を前にして、2人は納得した。
異世界トリップの先は「HUNTER×HUNTER」の世界だということを。
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