小説〜ENDEBI〜
□はじまりの話
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中学、そして親友
寒っ!!
5月なのに、なにさこの冬並みの寒さ!!
私、柏野ひなとは、今年の四月からここに引っ越してきた。
両親が事故死しちゃって。
こんなにあっさりいなくなって、すぐばあちゃんがいるこの場所に引っ越して。
知らない人に囲まれながら中学で。
分けわかんない。
分かんないけど、とりあえず分かった事にしとこうみたいな。
そんな感じなのだ。
こーんなに寒いのに、周りを歩く同い年の子達は、
「今日って暖かくて入学式日和〜〜♪」
なんて言ってる。絶対頭変。
前住んでたとこが暖かかったのか、ここが寒いのか。どっちにしろ寒いよ!
知ってる人が全然いない。そりゃあそうだ。転校してんだから。でも、こんなん初めてだ。
知らない人がいないってこえぇな。
周りの子だって、(アイツだれ?小学校にいたの?)みたいな顔して。
あぁ!一人でいいから知ってる人いない?!
早く教室行って、友達つくろ。
少し早足になって、自分の教室に向かった。