恋愛小説

僕ガ彼女ヲ殺シタ
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第2章 〜始マリノ時〜






沙羅「わぁ…」

担任「今日からこのクラスに転入してきた漆黒星牙(しぐろ せいが)君だ」

星牙「漆黒です。よろしくお願いします」





あっさりしたというか、愛想がないというか、

たったそれだけ言うと黙ってしまった転校生。







『漆黒(しっこく)』と書いて『漆黒(しぐろ)』君。

その名の通り、真っ黒でサラサラの髪と

闇に墨を溶かしたように深い、切れ長の黒い瞳が

ただでさえ白いとわかるその肌を

より一層際立たせているのは明らか。

日本人形みたい…に綺麗な男の子。







こんな季節外れに転校してくるなんて、

ちょっと何か事情があったりするのかな。

しかも、すっごい美形だし…。

陰のある感じが何とも言えない雰囲気。







私なんか、好んでこの顔じゃないけど、

巻き髪みたいな茶色く派手なくせ毛に

悩みがなさそうに見られる薄茶色の瞳。







自分にないものを持っている漆黒君に

私は一目で恋に落ちてしまった。






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