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□良い子のための性教育
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ユベルは、蒼髪に橙色の瞳、ヨーロッパ系の彫りの深い顔と、抜群のスタイルで男女問わずモテた。
だから、2年前から女子高に通っているにも関わらず、共学だった中学の時と同じくらい告白され、しばしば体も結んだ。女の子は柔らかいし、みんな可愛い。
男ともしたことはあったが、自分は攻める方が好きなんだと気が付いてからは、専ら女の子としか肉体関係は持っていない。

しかし、今まで来るもの拒まず去るもの追わずだったユベルが、3年生になったときにおこなったクラス替えで初めて同じクラスになった女の子に恋をした。初恋だった。



「ねー覇王、お弁当一緒に食べようよ〜」

「…勝手にしろ」

こうしてユベルが初恋の相手の覇王に毎日声をかけ、弁当を一緒に食べることも最早習慣になっている。

しかし覇王は無口で、喋っても二言三言で話が終わってしまうため、殆どユベルが一方的に話し、覇王が「そうか」とたまに相づちを打つという、変な会話になってしまっている。

感情をどこかに落として来てしまったかのような覇王だが、ユベルは、覇王が子供に見せる微笑みや、子犬を見る覇王の目の暖かさを知っている。

その顔がユベルに向けられたことは無いが。
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