その他

□拍手置き場。
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第1弾 空と心に咲く花

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「クリスく〜ん!ごめんね、待った?」

今日は、年に一度の花火大会の日。
「一緒に行こう」って誘ったらOKされて待ってたんやけど、何か知らんけど遅れてきたらしい。
「ごめん、ちょっと遅れるかも!!ごめんねm(__)m」っていう可愛らしいメールにワクワクしながら待ってた僕は、その姿を見てすぐに、何も言えんなってもうた。

「わぁ…めっちゃ可愛い。浴衣で走ったらアカンで?転んだら大変やし」
「うん…ごめん」
「ほな、行こっか」

赤いお魚さん(きんぎょ?って言うてたな、そういえば)が描かれた浴衣を着て、小走りでかけてくる姿に、ドキンと心臓が跳ねた。

「ねぇ、いい場所ってどこ?」
「ふふーん、聞きたい?」
「聞きたい!」
「あせらずに待ちいや。まだ時間はあるで?」
「あっ、意地悪」

ぷぅ、と頬を膨らませる。あれ、怒った…?やばい、なんとかせなアカン!

「わっ、ちょっ怒らんといて!とりあえず言うけど、ボクん家やから!」
「ふふふっ、怒ってないよ。で、これからクリスくんの家に行くの?」

…引っ掛かってもうた。
キミは、ボクより一枚上手なんやな。
してやったり、な顔でボクを見上げる。そのアングルは勘弁してな、もう…


――――――

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――――――


「いつ来ても広いね!」
「すぐ大きくなったり小さくなったりせんやろ?」

満面の笑みで言うんやから、ホンマにキミは鈍感やなぁと思う。
まだ、ボクの気持ちにも気付いてくれてないみたいやし。

「花火、そろそろだね」
「せやなぁ。ほら、おいで」

部屋の照明を落とし、簡易ソファーを窓の近くに持っていって、座る。その隣に、キミが腕時計を見ながらちょこんと座る。

「8時半…あと何秒だろ」
「そんな、秒単位で計算するん?」
「だって、気になるじゃん!あれ?秒針どこ?」
「見せて」

手を取り、時計を見る。29分55秒。

「ちょ、クリスくん、近いよ…」
「え?そうなん?」

確かめようと顔をあげると、




ド――――ンッ パラパラパラ…




真っ赤な花が、上空に咲き乱れる。

「!……っ」

顔をあげたそこには、ビックリして、でもちゃんとこっちに顔を向けているキミがいて。花火に照らされたキミがめっちゃ綺麗で、思わず口が動く。

「…なぁ、ひとつ聞いていい?」
「…何?」
「ボクが…ボクがキミのこと好きって言うたら、キミはどうする?」

自信がないわけじゃなかった。けど、もし他の誰か――佐伯クンや志波クン――のことをキミが好きだったら、なんて事考えてたら、余裕がなくなっていってるボクがいた。



だから、今しかないと思った。



「…じゃあ、私も聞いていい?」
「なぁに?」







ボクの耳元で、キミの唇が動く。








――もし、クリス君のこと大好きって言ったら、クリス君はどうする?





君は彼女に勝てないよ、って言うてるみたいに、また花火が咲き乱れた。





  ☆END☆


―――――――

ザ・突発クオリティだとか言ってみる。
テーマは「花火」、相手はクリス君、なのですが…
あれ?金魚柄の浴衣あったよね?クリス君ってこんな口調だったよね?(←最近GS2をやってない)
次からはきちんと資料を揃えて&もうちょっと話を考えて書きます。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!よろしければコメント・フリリクどうぞ!
   2010/07/05  真亜弥
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