戦場の愛

□オレの神
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「この世界に神なんていない。オレは戦場で神がいないと思い知った。」


刹那は自分の過去について語り始めた。CBの守秘義務に反していると知りつつも、ロックオンにすべてを話した。彼にに聞いて欲しかったから……


「オレは昔、神に盲信していた。そして、救いをひたすら待っていた。しかし、神は救うどころか、現れもしなかった。」


刹那は、自分があの頃に戻ったような錯覚を感じた。


「でも、神がいないと思い知った戦場で、オレはガンダムに救われた。その時、オレにガンダムは神に等しい存在に思えた。
そして神を信じ、救いを待っているだけでは変革は訪れないと知った……」


そう刹那は忘れない。あの日今までで盲信していた神を否定し、新しい神を見つけた。


「オレはガンダムによって、救われた。だから、今度はオレが救う……変革は待っていても訪れない。」


目を閉じてあの頃を思い返す。ガンダムが自分を救った瞬間を。


「それを知っているから。オレはガンダムと共に破壊による戦争根絶を目指した。」


刹那が話している間、ロックオンはずっと静かに聞いてた。守秘義務を破っている刹那の話に、真剣に耳を傾けた。


「オレは…ガンダムによって救われた。だから、オレはマイスターになることを選んだ。あの日のガンダムになるために…」


誓った。世界を変えると。あの日、すべての現状を殴り捨てて。
それなのに……


「オレはマイスターに相応しくないのか?オレは、ガンダムにはなれないのか?」
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