≪瑠璃国(るりこく)≫
◇守るべきもののため、一人で戦いに身を投じる海の美しき女王――
乙姫(おとひめ)
┗突然、織姫に漂着し、彦星たち共々、異世界『深世海』へと招いた張本人。
その正体は、『瑠璃国』と呼ばれる異海の女王。
『海竜族』という瑠璃で最も高貴な存在で、その種は彼女を置いて他にはいない。
彼女は『星の伝承』を信じ、国の危機を救うため織姫を見つけ出した。
織姫たちが知る逸話『浦島太郎』に登場する女性と同じ『乙姫』を名乗り、民たちからもそう呼ばれている。
妖艶美貌の女性で、王の品格と強い愛国心を持つ。
王の威厳をかざす一方で、民と身近に接することを常に望み、アオのような無階級の者たちとも仲が良い。
◇乙姫を慕う小さな泣き虫戦士――
アオ
┗『瑠璃の民』である『亀種(きしゅ)』の部族の子供。
乙姫を助けようと浅瀬に潜んでいたところで、織姫を偶然助けた(?)。
身長約30センチ程の小さな体に『甲羅』を持っているのが特徴。
王の威厳を持ちながら民と親しくあろうとする乙姫を心から尊敬し、慕っている。
純粋で泣き虫な感激屋。ある“癖”のせいで部族内外で馬鹿にされ続けているが、仲間を想う気持ちは人(亀)一倍強い。
◇瑠璃に“破滅”を招いたとされる“陸の者”、今は行方不明の“浦島太郎”――
タロウ
┗織姫たちよりも先に異世界『深世海』に存在していた『陸の者』である青年。
“タロウ”と言う名は本名ではなく、異世界での名として自ら名乗ったらしい。
数年前に『岸』に打ち上げられていたところを亀種のひとりに助けられ、『瑠璃国』へ。
その後、乙姫や『青海団』を中心に瑠璃の民とも親睦を深めていたようだが、ある日忽然と姿を消す。
そのことと豪窿の侵略開始が重なっていたため、瑠璃の民たちの間では“タロウは瑠璃を裏切った”と言われているが…
〔瑠璃の民・青海団〕
◇コンゴウ
┗河豚(かとん)種。乙姫の仲間で、深海の郷を守る自警団“青海団”のひとり。リーダー的存在の青年。仲間思いで世話好き。
モデル・コンゴウフグ。
◇バラメ
┗笠子(りゅうね)種。青海団のひとり。のんびりした雰囲気と口調が特徴の小柄な青年。手先がとても器用。
モデル・バラメヌケ。
◇ガイ
┗巻貝(けんばい)種。青海団のひとりで、瑠璃随一の腕を持つ医者。常にクールだが意外とノリはよく、情に厚い。
モデル・ホラガイ。
◇ガゼ
┗海栗(かいりつ)種。青海団のひとり。明るくおおらかな性格で、よく笑い、場を和ませるムードメイカな青年。
モデル・ガンガゼ。
〔その他・瑠璃の民〕
◇マソ
┗巨大な深海魚“リュグウノツカイ”。
乙姫のペット。
◇サラサ
┗乙姫の侍女。仕事熱心で純朴ながら、行動力のある女性。モデル・サラサエビ。
◇ホッカイ兄弟
┗竜宮城警備隊に所属する、双子のようによく似た巨漢な青年たち。血は繋がっていないが“兄弟”を名乗る。
兄はアシラ。弟はセチ。
モデル・セイウチ。
≪玻璃国(はりこく)≫
◆自国を滅ぼし、唯一人侵略してきた空の破壊王――
豪窿(ごうりゅう)
┗『瑠璃国』に災いをもたらした、『玻璃国』の王であった男。
『空龍族』の末裔であり、その種は空を支配するとされた。
現在は乙姫の居城である『竜宮城』を占拠し、城や都にいた者たちを捕虜にしている。
『瑠璃の民』である『四死賊(ししぞく)』を従え、己が瑠璃で生存するために『亀種』の部族を惨殺している。
生きるために自力では適応しないはずの瑠璃へ攻め入った真の目的は不明だが、行動から見るにかなり残酷で傲慢な人物。
相手を突然発火させる謎の力と、『宝珠・嵐』の力を自在に操る。
≪四死賊(ししぞく)≫
自国滅亡に力を貸す狂気の民たち――
◆イオニ
┗『海手種(かいしゅしゅ)』の頭。
根元が赤で先が青色という短髪が目を引く侍のような風貌をした男。同族が豪窿に殺されても飄々と薄笑みを浮かべる。
思慮の浅いホハクを毛嫌いしている。
モデル・“オニヒトデ”。
◆ホハク
┗『凶鮫種(きょうこうしゅ)』の頭。
屈強な肉体と鋭い牙を持つ腰巻き姿の男。力がすべてと考え、傲慢で粗野で乱暴。
常に上から目線のイオニとは仲が悪い。
モデル・“ホホジロザメ”。
◆エボシ
┗『海月種(かいげつしゅ)』の頭。
全身を覆うローブに身を隠し、素顔さえ見えない冷淡な口調のガンナー。
モデル・“カツオノエボシ”。
◆ヒョウマ
┗『魔鮹種(ましょうしゅ)』の頭。
黄色に青模様の髪と同じ色のシルクハットを被る奇抜な紳士。だが中身は実に狂気的な男。
モデル“ヒョウモンダコ”。
[海手種の部族]
■ニチリン
┗乙姫を追い織姫たちの前に最初に現れた怪人の一人。自信家で嫌味。
モデル・“ニチリンヒトデ”。
■コブジュウ
┗手足が短く胴体が異様に大きい怪人。健吾曰く「風呂敷怪物」。
モデル・“マンジュウヒトデ”。
■チビクモ
┗体躯は小さく小柄だが好戦的。常にハイテンションで煩い。武琉曰く「可哀想」。
モデル・“チビクモヒトデ”。