t i t l e
□君の遺した体温に泣きたい位吐き気がするよ
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好き
愛してる
I love you.
頭が悪いながら、思い付くだけ愛を囁く言葉を思い浮かべるけどどれもしっくりはまらない。
どれも自分の気持ちとは違う気がして、言葉で表せない感情に苛々するし、もやもやする。
自覚した恋心はスッキリした頭をすぐに曇らせて初めての感覚に戸惑いが隠せない。
それに、あんな奴を好きになるなんて俺も大概趣味が悪いと若干落ち込む。
知らないって言ってるのにしつこいし、直ぐにキスしようとしてくるし押し倒すの早ぇし、更に壁際に追い詰めるのも上手いし両腕を拘束すんの何か神業だし。何より、押し倒されても痛くないってのが問題だ。
女みたいに優しく手加減されてると思うと腹立つしむかつく。
大嫌いだと思っていたのに、いつのまに好きになっていたんだろう。
あんなどこが良いのか分かんない奴を好きだなんて、俺も大概趣味が悪いと心底思う。
顔か?
やっぱり顔なのか?
外面もいいし、端から見たら良い物件なのかもしれない。
だがしかしイケメンの皮被った変態だからな、あれは。
放課後、家路を一人で歩きながらアイツの事を考えるとドキリと跳ねる心臓と熱くなる顔。
ヤバイ。これは本格的にヤバイぞ。
恋する乙女みたいになってるぞ、俺。
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