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□あの日の面影
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例えばの話


物心つくまえに、とても良くしてくれていた人が居たとする。

俺はその人になついて居たとする。

だけど、その人と最後に会ったのは三歳の時で今は覚えて無いとする。

そうなれば、俺自身の記憶には無いわけで他人同然のその人に優しく昔のように接するのは難しい。

だって覚えて無いし、誰だか分かんないし。

だけど、家にいて親に紹介されて、挨拶して、俺の知らない昔の話をしてたら邪険にも出来ないし。

にこやか且つ失礼の無いように対応するのは人として
今年高校2年になった一男子として当たり前の行動だと、分かってもらえる筈だ。



だから、俺に非はない。





会って早々馴れ馴れしかったその人は、外面の良い俺様野郎だった。


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