右手で右手を掴んでみた。

□何それ何の儀式?
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理解できない。
「キス」ってもんに夢見る女子が。


「女なのか疑うなり。」

「うっせーよ。」

「男勝りじゃ。」

「何とでも言えば?」


幼馴染の雅が私のベットに寝転がりながら理解できないというようにこっちを見てる。
理解できないもんは理解できない。


「だってきもくね?雅はきもくねーの?」

「さあ?」

「はぐらかすなよ。」


恋愛経験の豊富なこいつはキスくらいどーだっていいんだろう。
うわー、なんかそれはそれで嫌だ。


「ちゅーとか可愛らしく言っても唇と唇をくっつけるんだぞ?きもくね?」

「……。」


雅はいきなり黙って携帯をつつきだした。


「キスって接吻じゃろ?」

「それがどーした?」

「今意味調べちょる。……意味出たなり。愛情や尊敬の気持ちを表すことらしいぜよ?」

「つまり、愛情や尊敬の気持ちを表す儀式ってことか。」


雅がこっちを向いてはあとため息をついてきた。




→てか、必要性がない。

 

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