短編集
□君の背中 872759
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※10年後
『はぁ〜……ι』
額から炎が消えシャツの腕の部分を引き破り血がタパタパと出ている膝に巻く。
そして
ボロボロになってねっころがっている二人をひと睨み。
「アハハ………不意討ちだよなぁι」
「…すみません…」
油断していた…
まさか助けた女性が爆弾を持っていたなんて……
『ちゃんと報告書見た?あの女性はチョロガサッファミリーのボスだよ?』
そう…
幻術で違う顔になったそのボスは捕らわれた身だと言い助けたんだ。
『俺が助けなきゃ今頃どうなってたか…』
ツナは俺達を助けるためハイパーになり飛んで助けた
が
飛んできた破片に足を殺られた。
『幻術を見破る特訓しなきゃだね…』
「ハハッ」
「すみません…」
もう空笑いしか出ない。
『てゆうか何でそんなにボロボロ?』
「すげぇのなあのアジトいろんな仕掛けがあんの!」
「……………………すみません」
『………トラップごときに殺られたの?』
「…すまねぇ」
「…………」
だってあのトラップは無いよな……?
長い廊下を安いトラップをかわしながら行くと見慣れた奴
ツナがいた。
ソレは幻術だった。
だが戦う度に胸が痛んだ。
拒んだせいか殺られっぱなしになった。
元凶を仕留めたがやっぱり幻術でもツナと戦う事は二度としたくねぇな。
『ハァ…』
10代目は一息つくと立ち上がり傷ついた足を引きずりながら歩いた。
嗚呼…
呆れられてしまったか
「………………」
「………………」
『─…?帰るよ』
痛い傷も忘れツナの背中を俺等は抱き締めた。
『うわっ』
その反動で倒れそうになりながらも傷ついてない片方の足でなんとか踏ん張った。
『急に何!!?』
頭に?を浮かして聞くものの二人は離れなかった。
(何時も見る)
(10代目の背中が)
(何時もより大きく見えて)
(何故か解らないが)
(思わず)
((抱き締めた))
君のその大きな背中を預けられる様な人になりたい。
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