短編集

ごめんねの言葉
1ページ/3ページ




『ざけんじゃないわよ!』

「それはこっちの台詞だ!」

『何よ!アンタなんかもう知らない!』

「ああそうか!勝手にしろ!」

















今朝、恋人のステルクと大喧嘩した。

理由は、私の勝手なヤキモチのせい。





最近のステルクは、アトリエの手伝いとか言って、ロロナと二人でよく街の外に出かけていた。
…でも別に、それだけなら、そんなに怒りはしない。

問題なのは、私がどんなに話し掛けても、すぐ打ち切るくせに、ロロナが話し掛けると、嬉しそうに長話をすること。


思い出すだけで、すっごい腹が立つ。


なんで私には素っ気ないのに、ロロナとはあんなに楽しそうに話すのよ!




たまに会話しても、ロロナ、ロロナロロナロロナ!

そんなにロロナが好きなの!?と言いたくなるくらいロロナのことばっかり!




確かにロロナは可愛い。
明るいし、ドジなところ見ると守ってあげたくなる。


けど、だからって…ロロナと私を比較することないじゃん!

可愛いげがない?
女らしくない?
料理下手?



ふざけんじゃないわよ!
私だって、ステルクと少しでも釣り合うように努力してるわよ!

服だって女らしいものに変えた!
髪型だって、ステルクの好みにした!
料理だってイクセルに教えてもらって練習してる!

なのにアイツは…!
気づきもしないであんなことばっかり言いやがってぇ…!



『マジ腹立つ!死ねロリコン!』




そんなにロロナが好きなら、私と別れてロロナと付き合えばいいよ!

もうあんな奴知らない!



.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ