Novel
□いかないで、
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「どうしても、行くのか」
「…ごめん、」
(謝らないで、)
銀時が、離脱するという。
(離れていく、)
(遠くなっていく、)
(往かないで、)
一度触れた熱が、また冷めていく。
自分はこれを忘れなければいけないのだろうか。
「銀時、」
「ごめん、」
「大好きだよ」
そういうと銀時は、優しく哀しく微笑んで、
もう二度と忘れられないような熱を落していく。
「また、何処かで」
そして背中を向けて去ってゆく。
何処かで逢ったとき、路はもうばらばらなのだろうか。