PRESENT STORY
□PRESENT MOON
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パリン…
「あ・・・」
「あら・・・」
何かが潰れる音がした。その音の発生源となったのは栗色の髪の少年が持つ紙袋であった。
「あぁーーー!!」
「あらあら・・・。」
栗色の髪の少年が大きな声で叫び、栗色の髪をした女性は口元に手を当て声を発した。
『 PRESENT MOON 』
−− 三十分前 −−
「ねぇリエさん。一緒に買い物に付き合って貰っていい?」
]V機関の本拠地である城で栗色の髪を持つ少年、ロクサスが椅子に座っている女性、リエに尋ねた。
「買い物?いいよ。でもどうして?」
「最近、サイクスの元気が無いから何かを買ってきてあげようかなって思ったんだけど、何買えばいいか分からないんだ。」
「そっか・・・。じゃあ、一緒に何かを買ってきてあげようか。」
「うん!」
ロクサスとリエはそう言うと何かサイクスが喜ぶ物を買いにトワイライトタウンに向かった。
−− トワイライトタウン −−
「サイクスに何をあげたらよろこぶかな?」
「そうねぇ・・・月に関係のあるものが好きじゃないかな?」
「そっか!サイクスって属性が月だもんね!」
ロクサスはそう言うと近くのアクセサリー屋に入って行った。
アクセサリー屋に入るとそこに沢山のアクセサリーがあった。
「あら?これなんていいじゃないかしら?」
リエがその中から選んだのは三日月を真似て作られたガラス細工だった。
「確かにそれならサイクスも喜びそうだね!おじさーん!このアクセサリーって何マニー?」
「これか?これは500マニーだよ。誰かに送るのかい?」
「うん!いつもお世話になっている人にあげるんだ!」
「そうか!そんな坊主におまけだ!」
店の主人はそう言うとロクサスにアイスをあげた
「え?いいの?」
「もらい物なんだが、俺はアイスが苦手でな・・・ここで溶けるより食べてもらったほうがアイスもうれしいだろ?」
「そうですね。ロクサス君、貰っておきましょ?」
「ありがとう!おじさん!」
ロクサス達はお礼を言うと店を後にした。
「サイクス、元気でるかなぁ?」
「大丈夫よロクサス君、これならサイクスさんも喜ぶわ。」
二人はサイクスへのプレゼントを持って城に戻ろうとし、曲がり角を曲がった瞬間、誰かにぶつかってしまいそして…冒頭に至る。