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□見上げた真昼の空で
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(庵カヲシン)










「カヲル君なにしてるかなぁ・・・」


寝室の隣の作業部屋でパソコンのモニタに向っているとき、ふと呟きが口から漏れた。


無意識なもので言った自分にびっくりした。

それでも一旦考え出すと止まらないもので


カヲル君今何考えてるんだろう


カヲル君今どんな顔してるかな


カヲル君に会いたい、触れたい、抱きしめてもらいたい


考えれば考えるほど尽きることはなかった



おかげで進まない作業の手に気づきため息をつく。





(朝、カヲル君があんなことするからだ)


朝さんざんと愛撫された首筋を抑える。


なんとなくまだ彼の熱が残っているような気がして胸が切なさに疼いた。



仕方なくずるずる作業部屋をでて寝室へと向かう。


ベッドのシーツを頭からすっぽりかぶり、

ノートパソコンを持って居間に移動する。




「カヲル君の匂い・・・。」

息を吸い込むと彼の残滓が漂った。


ここにいてシーツに包まっていれば

彼の香りに包まれ帰ってきたらいち早く彼を出迎えられる。



シーツをぴったりと巻きかたかたと小さな音を立てながら


シンジはカヲルの帰りを待った・
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