テニスの王子様 -長編-

□第6話
1ページ/6ページ


地区大会が終わった、数日後

波奈はリョーマと打とうと家の中を探すが、いない




『菜々子さん、リョーマ知りません?』

「リョーマくんなら、テニスバッグ持って出掛けましたよ。」

『・・・そっか、ありがとう。』




波奈もテニスバッグを持って、裏の神社のテニスコートに行く

集中して練習していると、いつの間にか夕方になっていた




南次郎「汗びっしょりじゃないか、しっかりタオルで拭けよ。」

『オジさん。』




そこにはラケットを持った、南次郎とリョーマがいた

リョーマは何やらちょっと機嫌が悪いみたいだった




南次郎「それにしても、めずらしいじゃねぇか。お前からさそってくるなんてよ。やっと親父を尊敬す・・・。」

リョーマ「いいから、やるよ。」

南次郎「・・・ハンデはどうする?」

リョーマ「いらない。」

南次郎「さよか・・・よっしゃ、いくぞリョーマ!!」




二人の打ち合いを見るために、石垣にもたれて汗を拭く

リョーマは誰かと重ね合わせて打ち合いをしているのか、いつもと打球の感じが違うように見えた

そしてリョーマが南次郎から、1ポイントを取る




リョーマ「ーっし!!親父、強くなりたい。もっと・・・もっと!!」

『・・・。』

南次郎「何か嬉しそうじゃねぇか。どうしたよ?」

リョーマ「別に。ガンガン行くよ。」




その言葉で、南次郎はいつもは煙草吸いながらテニスをやるが、今日は消してリョーマと向き合った

その日の遅くまで二人は打ち合い、リョーマの体力が切れて終了

オジさんがリョーマを担いで、家に戻る




『今日のリョーマ、雰囲気も打球もいつもと違ったね。』

南次郎「誰かはわからんがこいつの性格を理解した上で、今1番リョーマに必要な事をしてくれたみたいだ。」

『・・・必要なこと?』

南次郎「それは波奈、お前にも必要なんだ。」

『私にも・・・必要なこと?』

南次郎「今は例の監督のせいで、怖いかもしれないがね。その気持ちさえも乗り越えることができる。それにもっと強くなる。その二つのためにも、必要なんだ。」

『・・・それは?』

南次郎「お前が自分で見つけろ。今日のリョーマを見て、もう答えが見つかったかもな。」

『・・・わかんないよ。でもさっきのリョーマ見てて、おいてかれた気分。』

南次郎「課題の答えは、すぐそこにある。お前はお前なりに見つけろ。」

『うん。』
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ