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□〜風邪〜【D兄弟/エース】
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今日は久々に弟と釣りに行く予定だった。
弟は前から楽しみにしていたはずなんだが…。
当日。
「…。」
明らかに弟の様子がおかしい。
朝飯は残し、今日はやけに静かだ。
目の前を歩く弟を見ると歩き方もおかしい。
ふらふらと左右に蛇行してる。
「ルフィ?」
俺が声をかけると弟はゆっくり振り返った。
「…ん?」
と答えるルフィの頬は赤く目はとろんとしていた。
「お前熱あるんじゃないか?」
額に手を当てるとルフィのおでこは熱を帯びていた。
「やっぱ熱あるな…。今日は大人しく寝てろ。」
「やだ!!」
「やだじゃねぇだろ!!」
「やだ!!今日はエースと釣りに行くんだ!!」
「んなこと言ったってお前熱あるだろ!!ダメだ!!」
しょぼんと肩を落とし下を向いてしまったルフィ。
あれ…?
「ッ…うわ━━━━ッ!!!!!」
!?
「え゙っ!?ちょっ…!!!」
急に泣き出したルフィ。
いつもはこんなことで泣き出したりしねぇのに!!
相当が熱あんじゃねぇか!?汗
俺はどうしていいのか分からず
「また今度一緒に行こう!?な?」
とりあえず慰める。
「ひっく…うっ…。」
泣き止んだ…か?
「だから今日は1日大人しく寝て早く良くなれ!」
「……うん。」
よし…!!
変なのは熱のせいか…?
とりあえず部屋に連れて行くか。
「エース…」
「あ?」
「だっこ…。」
そう言って腕をのばす8歳の弟…
…はい?
だっこ?
絶対に変だ…;
「お前もう8歳だろうが!!」
一応ツッコんでみたらルフィがまだ泣き出しそうになった!
「舶ェかった!分かった!だっこな!だっこしてやるから泣くな!!!」
そう言い俺はルフィの小せぇ体を持ち上げた。
ルフィの体は熱かった。
当のルフィは何故かへらへらと笑ってる…。
普段風邪なんか引かないやつが熱出すと怖ぇな…
と内心思いつつ部屋へと連れて行ってベッドに寝かせてやった。
俺は体温計を取りに行こうと部屋を出ようとした。
「どこ行くんだ?」
と言いルフィがベッドから起き上がって俺の服を掴む。
「何処って…、体温計取りに行くだけだって。別に何処にも行かねぇよ。」
「…俺も行く。」
「アホか。お前は寝てんの!」
「俺もエースと一緒に行く!!」
そう言って駄々をこね始めた弟…
「あのな…行くって言ったって隣の部屋だぞ!?体温計取ったらすぐに戻ってくっから!!1分…いや、30秒で戻ってくっから!!」
「ゔ〜」
これだけ言ってもルフィは俺の服を離さない。
何なんだコイツ!!!!