永遠の想い
□episode.4
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あの後、陽も傾いて空が朱く染まってきた
そろそろ解散しようと、皆が思い思いに帰って行く中…
静かになったこの場所に、三人の影があった
サス「…………」
『…そう睨むな、話をしようと言っただけでしょ?』
ムスッとした表情をするサスケに対し、●●●はクス…と笑う
それを横で黙って見つめるカカシ
カカ「さすが●●●、いつ気がついたの?」
『初めて会った時から。まぁ、誰にやられたのかは聞くまでもないけど』
サス「…………」
3人が真剣な表情をする中…ザアッ、と風が通り抜けた
カカ「……大蛇丸の呪印、解けるのか?」
サス「!!?」
カカシの言葉にサスケは驚愕した
サス「…消せるのか?」
『まぁね』
サス「……………」
『消すかどうかは自分で決めな。私らはお前の好きなようにさせる』
カカ「……………」
サスケがカカシをチラッ…と見た
不安なんだろう、得体の知れない女にいきなり呪印を解いてやる。なんて言われたら、誰だしも躊躇するだろう
ましてや子供だ。
いくら強いと言われたって、子供は子供
迷いが出るのも当たり前、不安になるのも当たり前
まぁ、大人がどうこう言ったところで本人が決めないと意味がない
だから、選択権はお前にある
サス「…失敗したら、どうなる」
『大丈夫、失敗なんてしない。それに、死んだりしないから』
サス「………じゃぁ、頼む」
『ふふ、任せなさい』
カカ「サスケ、●●●を信じろ。こいつは怪しいが、腕は確かだ」
『あんたに怪しいとは、言われたくないわ』
正直、サスケは承諾しないか…と思ったが
承諾してくれて、良かった
ひとまずは安心できるな
サス「……いつやるんだ?」
カカ「出来るだけ早い方がいいな」
『じゃぁ、明日』
サス「明日?できるのか?」
『もちろん』
サス「……わかった」
『明日、9時に火影室に来ること。いい?』
サス「あぁ…」
じゃぁ、今日は帰っていいよ。と●●●が微笑むと、サスケは帰って行った
遠くなっていく小さな背中を見守りながら、カカシは、ぽつりと呟いた…
カカ「…失敗したら、どうなる?」
『さぁ?死ぬかもね』
●●●の返答に、思いっ切り目を見開くカカシ
カカ「ちょっ…さっき死なないって、言ってたでしょーよ!?」
『落ち着け…死ぬかもしれないのはサスケじゃない、私だ。
…と、言っても。呪印は消えるはずだから、安心しろ』
カカ「もし、失敗したらどうするんだ!!」
大きな声を出すカカシに、●●●は軽くため息を吐いた
『失敗なんてするわけがない。私を誰だと思ってる?』
カカ「理由になってないだろ?!」
『私が死んだらサスケが責任感じるだろ?だから、大丈夫だ。少しは私を信じろ、カカシ』
揺るがない強い瞳で、カカシを見れば、カカシはうっ…と言葉を詰まらせる
そして、今度はカカシがため息を吐いた
カカ「お前は…そういうとこ変わってないネ…」
『カカシは…変わったな』
カカ「そうか?」
『あぁ。オヤジクサくなった』
カカ「格好良くなったって言ってよ」
『老けた』
カカ「ちょっ…それはヒドくない!?」
●●●はそんなカカシをスルーし、歩き始める…
そして
数本歩いて、ぴたっと止まった
あー…
と、言葉を濁しながら●●●はカカシに言った
『…明日、サスケの事迎えに行ってやりなよ?本当は不安で不安でたまらないだろうから』
それだけを言うと●●●は、また、歩き始めた…
カカ「はいよ。……●●●、死ぬな絶対に」
俺が呟いた言葉が聞こえたのか、●●●は手をひらひらさせながら行ってしまった…
●●●…
悪いな、お前にしか出来ないんだよ
帰ってきて早々、こんな事を頼むのはおかしいだろう
だけど、サスケを助けてほしい…アイツを救ってやってほしい
●●●なら、サスケを救えるはずだ
カカ「お前を信じるよ。……●●●」
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