永遠の想い

□episode.4
1ページ/2ページ






あの後、陽も傾いて空が朱く染まってきた

そろそろ解散しようと、皆が思い思いに帰って行く中…


静かになったこの場所に、三人の影があった






サス「…………」



『…そう睨むな、話をしようと言っただけでしょ?』






ムスッとした表情をするサスケに対し、●●●はクス…と笑う

それを横で黙って見つめるカカシ






カカ「さすが●●●、いつ気がついたの?」



『初めて会った時から。まぁ、誰にやられたのかは聞くまでもないけど』



サス「…………」






3人が真剣な表情をする中…ザアッ、と風が通り抜けた






カカ「……大蛇丸の呪印、解けるのか?」



サス「!!?」






カカシの言葉にサスケは驚愕した






サス「…消せるのか?」



『まぁね』



サス「……………」



『消すかどうかは自分で決めな。私らはお前の好きなようにさせる』



カカ「……………」






サスケがカカシをチラッ…と見た

不安なんだろう、得体の知れない女にいきなり呪印を解いてやる。なんて言われたら、誰だしも躊躇するだろう


ましてや子供だ。
いくら強いと言われたって、子供は子供

迷いが出るのも当たり前、不安になるのも当たり前

まぁ、大人がどうこう言ったところで本人が決めないと意味がない

だから、選択権はお前にある






サス「…失敗したら、どうなる」



『大丈夫、失敗なんてしない。それに、死んだりしないから』



サス「………じゃぁ、頼む」


『ふふ、任せなさい』



カカ「サスケ、●●●を信じろ。こいつは怪しいが、腕は確かだ」



『あんたに怪しいとは、言われたくないわ』






正直、サスケは承諾しないか…と思ったが


承諾してくれて、良かった

ひとまずは安心できるな





サス「……いつやるんだ?」


カカ「出来るだけ早い方がいいな」



『じゃぁ、明日』



サス「明日?できるのか?」



『もちろん』



サス「……わかった」



『明日、9時に火影室に来ること。いい?』



サス「あぁ…」






じゃぁ、今日は帰っていいよ。と●●●が微笑むと、サスケは帰って行った


遠くなっていく小さな背中を見守りながら、カカシは、ぽつりと呟いた…





カカ「…失敗したら、どうなる?」



『さぁ?死ぬかもね』






●●●の返答に、思いっ切り目を見開くカカシ





カカ「ちょっ…さっき死なないって、言ってたでしょーよ!?」



『落ち着け…死ぬかもしれないのはサスケじゃない、私だ。


…と、言っても。呪印は消えるはずだから、安心しろ』



カカ「もし、失敗したらどうするんだ!!」






大きな声を出すカカシに、●●●は軽くため息を吐いた






『失敗なんてするわけがない。私を誰だと思ってる?』



カカ「理由になってないだろ?!」



『私が死んだらサスケが責任感じるだろ?だから、大丈夫だ。少しは私を信じろ、カカシ』






揺るがない強い瞳で、カカシを見れば、カカシはうっ…と言葉を詰まらせる


そして、今度はカカシがため息を吐いた






カカ「お前は…そういうとこ変わってないネ…」



『カカシは…変わったな』



カカ「そうか?」



『あぁ。オヤジクサくなった』



カカ「格好良くなったって言ってよ」



『老けた』



カカ「ちょっ…それはヒドくない!?」






●●●はそんなカカシをスルーし、歩き始める…

そして
数本歩いて、ぴたっと止まった



あー…

と、言葉を濁しながら●●●はカカシに言った





『…明日、サスケの事迎えに行ってやりなよ?本当は不安で不安でたまらないだろうから』






それだけを言うと●●●は、また、歩き始めた…






カカ「はいよ。……●●●、死ぬな絶対に」






俺が呟いた言葉が聞こえたのか、●●●は手をひらひらさせながら行ってしまった…






●●●…

悪いな、お前にしか出来ないんだよ


帰ってきて早々、こんな事を頼むのはおかしいだろう

だけど、サスケを助けてほしい…アイツを救ってやってほしい



●●●なら、サスケを救えるはずだ






カカ「お前を信じるよ。……●●●」































next→
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ