桜の花が舞う季節

□[08]Hanataro
2ページ/3ページ






********




「山田花太郎です」


「「逆に覚えにくい!」」



さっきの四番隊の男の子も一緒に連れて来てしまったようで。
弱々しい男の子は自ら自己紹介をし、山田花太郎と名乗った。



花「ええっ!?みんな覚えやすくていい名前だって言ってくれますよ!?」


護「そうか?山田太郎とか山田花子なら分かるけど花太郎って。覚えにくい、覚えにくい」


岩「つーかオマエ俺らの敵だろ?なんで自己紹介とかしてんだよ?」



...。



花「…そう言えば…そうですよね…」


『(花…変わってないね)』


猫の●●●は懐かしむように微笑んだ。



護「しっかしなぁー…その白い塔にルキアがいるってわかってても…問題はそこまでどの道を使って行くかなんだよな」


一護と岩鷲は せい霊廷全図 と岩鷲作の地図を広げて見ている。
なんとも大雑把でほぼ丸しか書いてない。


岩「やっぱ隊長格とはあたりたくねぇもんな。敵の配置が分かればなあ」


護「つーか…オマエ。この地図 道書いてねぇじゃねぇか…」


『にゃあ…』


護「あ。センパイ。センパイなら分かるんじゃないのか?」


一護と岩鷲は●●●を見つめる。


『…にゃあ;』


花太郎がいる前で喋れない●●●は困った顔をする。
猫に話しかけ答えを求める2人に花太郎は首を傾げる。


花「猫さんに聞いて分かるんですか?それに…その猫さんは貴方のセンパイなんですか?」


護「…まぁ。そんなとこだ。」


岩「猫がセンパイって普通に聞いたらヤバい奴だな」


護「うるせーよ!」


ギャアーギャアーとまた喧嘩を始める2人をよそに、花太郎は真っ白な青い目をした猫を見つめる。
そして花太郎は、懐かしむように、少し泣きそうな顔をしながら猫の●●●の前に正座をした。



花「…猫さんの瞳…何だか懐かしい感じがします。とても…僕の憧れの人に似てる気がします…」


『………』



泣きそうな花太郎ぬ一護は声をかける。


護「さっき、一角も言ってたな」


花「まぁ…とても凄い人だったんですが…昔、その…」


言葉を濁しながら花太郎は亡くなったんです。虚に殺されました…と話した。
花太郎は昔を思い出し泣き出してしまった。


花「う…うわぁーん!●●●さーん…!」


一護と岩鷲はうるせーと耳を塞ぎ、猫の●●●を見て、何とかしろと訴える。
●●●はため息を吐くと、花太郎に話しかけた。



『…花太郎。…泣かないの』


花「うっ…うっ……ついに●●●さんの声まで聞こえてきました…」


『…花。泣かないの、男の子でしょう?』



花太郎は猫の●●●をぽかーん…と見つめる。



『私よ、花。●●●よ』



ぽかーん。
花太郎は首を傾げた。


花「猫さんは僕をからかってますか?」


『はぁ…どうせそのうちバレるだろうから…』


護「いいのか?センパイ?」


『大丈夫でしょ?花太郎だし』



そう言うと、猫の●●●の身体がまばゆい光を放ち始めた。














next→
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ