桜の花が舞う季節
□[04]Preparedness and debt
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―――…
あの後、ギンの攻撃を受けて傷一つ無かった一護はピンピンしていた。
そして、一瞬で兒丹坊の腕を治したと楓に(ちょっとだけ織姫も)、全員が驚いていた。
もちろん、●●●と聖流、楓、夜一は当然だ。と見ていた。
そして、兒丹坊の腕を治し終え安静にするように言うと、●●●は2人を連れ…直ぐ戻ると言い残し、姿を消したのだった…
* * *
――――…
3人は人型へと戻り、流魂街の外れのにある丘の上へと来ていた。
その場に腰を下ろし、遠くを見つめている3人…
『……今、何を思う。』
聖「それは、副隊長としての意見ですか?」
聖流の言葉に、●●●は首を横に振った。すると、●●●の雰囲気が変わった。隊長としての●●●の姿ではなく、本来の彼女に戻っていた。
そんな彼女に、聖流と楓は隣に腰を下ろし、笑った。
聖「何にも考えてない、って言ったら?」
『嘘だから、ぶっ飛ばす』
聖「ははっ、バレてるか」
『もちろん』
苦笑する聖流。
聖「そうだなァ、俺達の存在を消そうとしたアイツを…ぶん殴ってやりてぇな」
楓「同感だね。まぁ、今の生活も悪くないけどさ」
聖「だな、ラクでいい」
『真面目に考えてよ。バカ共め』
ギュウッ、
●●●に頬を抓られた2人は、腫れた頬をさすっている。
『まぁ、いーや』
聖「いーのかよ…;」
『なるようにしか、ならないでしょ!』
楓「うわぁ…簡単にまとめちゃった;」
『これがあたしだ!』
適当にまとめた●●●に、2人は呆れ顔だ。
『色々と、覚悟はできてるから』
大丈夫でしょ!と●●●は笑う。
そんな●●●の頭に手を乗せ、聖流はぐしゃぐしゃっと頭を撫でた。
聖「ま、無理しねぇー程度にな」
楓「●●●は、すーぐ無茶苦茶なコトするから」
『お互い様でしょ』
3人は思い思いに笑う。
楓「まぁ、僕が守るけどね!盾だからさ」
聖「言うねー。ま、その分、俺が戦ってやるよ!矛だしよ」
『主が居ないと、盾も矛も意味を成さないから。ちょうど良いじゃない』
3人は静かに笑みを浮かべると、立ち上がった。地平線を見つめ、列んで立つ…
そして、●●●がニヤリと笑った。
『さぁて、借りを返しに行きますか』
静かに冷たい風が通り過ぎる…ピリピリとした冷たい風が、頬を撫でた。
今、3人が纏っている雰囲気と、同じように……
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