桜の花が舞う季節
□[03]Ichimaru Gin No.three corps
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* * *
雨「…本当に僕達も通っていいのか…?」
兒「あぁ…オラはお前たづのリーダーに負げだ!お前たづを止める資格はねぇだ!」
その言葉に雨竜が反応した。
雨「な…黒崎が僕達のリーダーだって!?冗談じゃない!」
護「何ムキになってんだよお前;」
兒「黒崎…っていうだかお前ぇ…」
護「あぁ、黒崎一護ってんだ」
兒「いちごか…ずいぶんとまぁ、めんこい名前だなや…」
兒丹坊の言葉にキレる一護…
護「うるせぇよ!!一等賞の“一”に、守護神の“護”だ!!めんこくねぇっ!!」
『小さいコト気にしないの“苺”』
護「俺は苺じゃねぇっ!!!」
兒丹坊は一護に言った…
兒「…気ィづけろや一護…お前ぇが何のために、ごの門をくぐんのか知んねぇが…ごん中は強ぇ連中ばっかだど!」
護「わかってるさ」
兒丹坊も一護も真剣だ…
兒「……そうが、わがっでんならいいんだ…ほれ、今門開げるから退いてろ」
――…ゴゴゴゴゴゴ!!!
兒「め゙ゔん!!!ごおおおおお!!!」
兒丹坊は自分よりデカい門を持ち上げてみせる。
だが…門を持ち上げた所で兒丹坊は固まってしまった…
護「?…どうした?なに止まってんだ?」
一護が聞くと兒丹坊は大量の冷や汗を流して震えだした…
兒「…あ…ぁぁ゙…ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙……」
もの凄い霊圧が一護達の元へ飛んでくる…
護「…誰だ?」
『……ギン、』
兒「さ…三番隊・隊長……市丸ギン…」
兒丹坊の目には、市丸ギンの姿が映る…
市「あァ、こらあかん」
『早くッ!!門を閉めなさい!!』
●●●がそう言った時にはすでに遅く…兒丹坊の左腕は斬られ、吹っ飛んでしまう…
護「!!」
市「…あかんなぁ、門番は門を開けるために居てんのとちゃうやろ」
兒丹坊は腕を斬られ、そこから大量の血が溢れ出す…
それでも兒丹坊は片腕で門を支えている。
兒「はーっ…はぁっ…ぶはぁっ…はーっ…」
市「おー、片腕だけでも門を支えられんねや?サスガ尸・魂界一の豪傑」
市「けどやっぱり、門番としたら失格や」
兒「……!!」
兒丹坊は苦しそうな表情を浮かべながらもギンに言った…
兒「…オラは負げだんだ…負げだ門番が門を開げるのは…当だり前の事だべ!!」
市「――何を言うてんねや?わかってへんなぁ。負けた門番は門なんか開けへんよ」
そう言いながらギンはゆっくりと近付いてくる…
市「門番が“負ける”言うのは…“死ぬ”言う意味やぞ」
その瞬間…
ギンが斬魄刀で兒丹坊に斬りかかった…
だが、それは一護の手によって止められてしまう。
「「「『(いいいい一護――!!!何、勝手な事してくれとるんじゃこの野郎ッ!!!)』」」」
●●●、聖流、楓、夜一は唖然として、変な脂汗が流れている…
護「何てことしやがんだこの野郎!!」
スバーンとギンに刀を向ける一護。
護「兒丹坊と俺達の間で、もう勝負は着いてたんだよ!それを後から出てきてちょっかい出しやがって、このキツネ野郎!」
市「……」
護「…井上と楓。兒丹坊の腕の治療頼む」
織「あ…はっ、はい!」
楓「一護に言われなくてもやるよ」
一護は刀を握り、ギンを見据える…
護「来いよ、そんなにやりたきゃ俺が相手してやる」
護「武器も持ってねぇ奴に、平気で斬りかかるようなクソ野郎は……“俺が斬る”」
『一護…――(絶対…アンタには無理)』
市「はっ、おもろい子やな僕が怖ないんか?」
護「ぜんぜ…「コラー!!」」
夜「もうよせ一護!!ここは、ひとまず退くのじゃ!!」
護「何でだよ!?こっからじゃねーか!」
『いいから退け。馬鹿者が』
―――…一護?
萱草色の髪に…身の程ある大刀…
そうか…
市「…キミが黒崎一護か」
護「!知ってんのか俺の事?」
市「なんや、やっぱりそうかァ」
ギンはそう言いながら、踵を返し戻って行く…
護「あっ!?おい!どこ行くんだよ!!」
市「ほんなら尚更…ここを通すわけにはいかんなぁ」
護「何する気だよ、そんな離れて?その脇差でも投げるのか?」
市「脇差やない」
『構えろ一護…』
護「え…?」
市「これが僕の斬魄刀や」
ギンは素早く構えると、解号した…
市「射殺せ“神鎗”」
ギンの刀が伸び…一護は兒丹坊ごと、門の外に吹っ飛ばされたてしまった…
そして、
再び門は閉ざされた…
市「バイバーイ」
市丸ギンの笑顔と共に――
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