桜の花が舞う季節

□[02]Big man
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―――――――……




雨「…で…でかい!何だアイツ…!?あんなの人間の大きさじゃない…!」


夜「奴の名は兒丹坊…」


楓「尸・魂界全土から選び抜かれた豪傑の一人で」

聖「この四大瀞霊門・西門…通称《白道門》の番人だ」




そんな兒丹坊を相手に一人で戦おうとする一護に、手を貸そうと織姫とチャドは一護の元へ行こうとする…


だが…それは兒丹坊の手によって、止められてしまった。

助けに行こうとする2人の目の前に、兒丹坊はたった一回、斧を振り下ろした…それだけで、岩盤をめくり、壁を作ってしまう。




兒「お前たづ、行儀が良ぐねぇな。さでは田舎もんだべ?」


兒「いいが?都会にはルールっでもんがあんだ」




ひどづ…外から帰っだら手ぇ洗う

ふだづ…床に落ぢだもんは食わね

みっづ…決闘する時は一人ずつ


最後以外はあまり関係がないような気もする兒丹坊のルールだが…




護「おーい!チャドー、井上ー」


織「黒崎くんっ!?大丈夫!?ケガない!?」


護「おーピンピンしてらー!」




大きな岩壁を挟んで会話をする一護達。




織「ちょっ…ちょっと待っててね!今から助けるから」


護「あー、そのことだけどな…お前らはそこで何もしねーで、じっとしててくんねぇーか?」




その言葉に織姫、チャド、雨竜の三人は驚く。




織「な…何言ってるの黒崎くん!そんなの…」


護「いーから、いーから!心配しねーで待っててくれって!」




お気楽な一護の態度に雨竜は猛反発した。




雨「いいや!断る!!」


織「石田くん…;」


雨「君も見ただろう!あの兒丹坊の怪力!!」


雨「この10日で君がどんな修行をしたか知らないが…とても君一人の力で太刀打ち出来る相手じゃない!」


護「…。居たのか石田」


雨「さっきから居ただろ!!こんな時まで一々カンに障る言い方をするなっ!!」




雨竜はギャーギャーと騒いでいる…




護「…ギャーギャーうるせぇなぁ…;」




そんな中…一人、一護を信じている人物が声をかけた。




チャ「…やれるのか」


護「多分な。」


雨「多分って何だ!!多分って!!」


護「あーもー…お前言ったろ“この10日で君がどんな修行をしたか知らないが…”って」


雨「!」


護「いいコト教えてやるよ」




一護はトントンと話していく…一護の肩の上では●●●が笑っていた。




護「当初の予定じゃ、俺は10日フルに使って死神の力を取り戻すコトになってた」


護「だけど実際、それは5日で片付いた…それじゃ、後の5日間。俺は一体何をしていたのか?」


雨「…な、何をしてたんだ…?」


護「戦ってたんだよ!5日間、昼も夜もブッ通しで!ここに居る●●●センパイと、ゲタ帽子と一対一でな!」


雨「そ…そうか!そこで戦闘の極意を教わっ…」


『教えてないわよ』




●●●はクスクスと笑いながら雨竜に言った。




護「二人は何も教えちゃくれなかったさ…ただ、何度も殺されかけたくらいで…(おもに隣の御方に)」


雨「え…?(殺されかけただけ…?;)」


護「けど…スタミナと度胸だけは、嫌でもついたぜ!」




一護は斬魄刀を構えて兒丹坊を見据えた…




護「いいのかセンパイ…俺の肩なんかに乗ってて」


『あらん、一緒に居てくれの間違いじゃなくて?』




●●●がくすっ、と笑えば、一護は照れてオドオドしている。




護「な//何言ってんスか!」


『…バカね。大丈夫だと思うからここに居るんじゃない』


護「センパイ、」


兒「話はすんだだか?」


護「別に?元々、待っててくれなんて頼んだ覚えはねーけどな」




挑発的な一護の言葉に、兒丹坊はピク…と眉を動かした。




兒「…やっぱす、お前も田舎もんだな?礼儀ってもんがなっちゃねぇ…待っでもらっだら…ありがとだべ!!!」




ゴゴッ!!!ドガァ!!―――

兒丹坊は斧を振り下ろした…
だが、一護は余裕な表情でそれを受け止めた。




















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