桜の花が舞う季節
□[05]cold rain
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聖「なァ…お前、本当はアイツらに会いたかったんだろ?」
聖流の問いに●●●は何も答えない。
●●●の後ろを走る聖流には、●●●の表情は見えなかったが…
何となく、●●●が何を思い、感じているのかすぐに分かった。
『…一護は、まだあの2人には…適わない』
聖「…分かってる、だから助けに行くんだろ?」
『うん』
●●●が一護の元へ来た時、すでに一護はボロボロだった。
そして、
2人の演技が始まった。
『……い…ちご?』
名前を呼ばれた一護は驚いて後ろを振り向く。
護「な……!!?」
『何…アンタそれ……刀?』
護「先輩…俺が見えて…!!」
聖「何言ってんだ…?ハッキリ見えてるだろうが」
『てか、なんで…そんなに血まみれで…!ルキアちゃん…雨竜!?』
一護もルキアも皆、驚いている。
そして、一人の男が口を開いた…
恋「へぇー、お前ら俺達が見えんのか?」
『何を、言ってるの?……あなた達は何なの!?』
恋「俺らは“死神”だ。普通の人間には見えねェー」
『……しに、がみ…?』
●●●と聖流は驚いた顔をする。
聖「…なァ、死神サンよ。アンタらが何だろうと、どうだっていいんだが」
『どうして、ウチの後輩達は死にかけてんの』
恋「ガキ共に教える義理はねぇーよ」
恋次は2人を軽くあしらう。
聖「…そうかよ、別に言わなくてもいいぜ。この状況を見れば何となく分かる」
ル「一護の先輩方!!早く…早くここから逃げるのだ!!!」
ルキアは後ろから必死に叫んだ…
聖「…悪ィがルキアちゃん」
『それは無理』
護「先輩ッ!!」
聖「大事な可愛い後輩が、こんなんなってんのに黙って逃げろってか?悪ィけど…俺達はンな腐った人間には、なりたくねェよ」
聖は恋次に向かって挑戦的な笑みを見せる。
恋「…どうやらテメェも死にてェらしいな。現世ら馬鹿が多い」
聖「テメェも頭良さそうには見えねェーけど?」
聖の今の言葉で頭にきた恋次は、今にも襲いかかりそうな勢いである。
護「それ以上挑発しないでくれ!!マジで殺されちまう!!」
恋「…お前ら全員…ぶっ殺す!!」
瞬間…
恋次が聖流に斬り掛かり、聖は血を流して倒れた。
『聖ッ!!(…まさか、生きてるよね…?;)』
護「聖センパイ!!!」
聖の身体からは、とめどなく真っ赤な血が流れている…
聖「…ガハッ!!…ゲホッ、ゲホッ…(この糞野郎…痛ェーじゃねーか!)」
恋「まだ生きてんのか、しぶといヤローだな」
そう言いながら、恋次はまた刀を振り上げた…
『やめてッ!!聖を殺すならアタシを殺しなさい!!』
護「バッ…!!やめろッ!!!死んじまうぞ!―――“●●●”先輩!!!」
恋・白「「―――!!?」」
一護の言葉に恋次と白哉は、これでもかというくらい目を見開いて驚いている…
恋「……●●●…」
『●●●ってのはあたしの名よ』
恋「その名を!!!俺達の前でッ…!!口にするんじゃねェ!!!」
恋次は今までで一番大きな声を出し、叫んだ…
恋次の叫びに一護とルキアはビクッとして恋次を見た…
一瞬、恋次の霊圧がドンッ!!!と上がった。
辺りがピリピリとした空気に包まれた…
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