桜の花が舞う季節
□[03]death It starts moving
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「なるほど。これが現世の食べ物か…これほどまでとは…」
護「だろ?先輩の作ったヤツだ、美味いに決まってんだろ!」
「あぁ、確かに…かなり美味いぞ!」
………………。
しばしの沈黙……
護「ル、ルキア…!!?」
ル「一護、こっちには素晴らしい食べ物がたくさんあるな!」
護「何してんだよテメェは!!隠れてろっつったろ!?」
ル「すまぬ…美味そうな匂いがしたもので、つい…;」
●●●達の前にいきなり現れたのは、黒髪で可愛らしいパジャマを着ている女の子。
『………誰?」
聖「一護のコレ(彼女)か?」
紅「えっ!?何?泊まりなわけ…」
一護とルキアはギャーギャーと言い争っていたが、●●●達の言葉に一護は口論を止め、言った。
護「コイツが彼女なわけないじゃないっスか!!」
『えー怪しいー』
護「本当っスよ!!コイツは俺の親戚の子で、今預かってるんですよ…!」
(((一護…嘘下手。)))
事情を知っている三人は、心の中でそう思っていた。
明らかに無理がある一護の説明…
一護が焦っている中、ルキアは自己紹介を始めた。
ル「朽木 ルキアです。はじめまして、一護君のお友達ですか?」
(((ルキア…何、そのキャラっ!!)))
笑いを必死に堪える三人だった。
紅「俺は君と同じクラスの“夕暮 紅”よろしく!」
聖「俺は三年の“玖緒 聖”だ、よろしくな」
一護はうまくいったと、ホッと一息吐いた。
『あたしは三年の“◎◎◎ ●●●”よろしくね。ルキアちゃん』
●●●が自己紹介をした瞬間、ルキアは酷く驚いた表情をした。
ル「―――●●●…?」
『ん?』
護「どうかしたか?つーか、何でそんなに驚いた顔してんだ」
ル「…い、や…何でもない…」
『具合でも悪い?』
ル「…大丈夫ですわ!知り合いと同じ名前だったので…つい」
笑うルキアだが、どこか悲しそうな瞳をして、拳をギュッ…と握り締めていた…
聖・紅「『…………』」
ル「あっ!そろそろ寝ないといけない時間ですわね!それでは、また明日学校で…おやすみなさい」
(((そこに寝るのかッ!!?)))
ルキアは自分専用の寝床(押し入れ)と戻っていった…
『それじゃあ、あたしらもそろそろ帰るわ』
聖「そうだな、こんな時間に悪かったな」
護「いいっスよ」
紅「またな!」
そう言い、三人は帰って行った……
* * * * * * *
――――――…帰り道。
紅「やっぱり、“●●●”の名前は禁句だったね」
聖「そりゃあーな。死んだ親友と同じ名前なんだ」
紅「……でも、元気そうで良かったよね」
『…うん、良かった』
●●●は微かに笑っていた。
そんな●●●を見て、聖も紅も笑っていた…
聖「それで、これからどうする?」
『ルキアの居場所がバレるのも時間の問題ね…』
紅「そうなると、一護も危ないね」
聖「向こうから、誰が来るか。にもよるしな」
『……そろそろ、あたし達も動きますか』
これから起こるであろう出来事に…
三人の死神は動き出した。
大切な
仲間を守るために――――
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