桜の花が舞う季節
□[02]one-three
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――――…空座一高、屋上。
段々と生徒が学校に入ってくる時間。
制服を着た三人組が屋上から下を見下ろしていた。
1人は黒髪の少年。
もう1人は黒緑色の髪をした青年。
最後は明るい栗色の髪をした女。
そう、姿形はまるで別人だが…
順に、
“紅 楓”
“久遠 聖流”
“○○○ ●●●”
今、3人は現世での生活を満喫中…と言いたいところだが、3人はここ数十年、現世にて任務を遂行中である。
偽名を遣い、人間に混じり普通に生活を送っている。
決して、サボっているワケではない。
聖「おっ、一護の奴来たぜ?」
楓「会いに行く?」
『うーん…まだいい、少しサボる』
実はこの3人は、かなり有名な不良であった……
* * * * * * *
あれから、時間が過ぎ…4限目が始まった頃。
1-3のドアを開けて入って来る3人の姿が…
紅「先生おっはよー!」
聖「よ、」
『みんな、おはよー』
普通に挨拶をして堂々と入っていく●●●達。
「おはよう、3人共…だけど、ね?◎◎◎と久緒は3年だろーが!!自分のクラスに行け!!」
今、怒っているのはこのクラスの担任。
●●●達は現世で名前を変えているため、そう呼ばれていた。
紅「今、LHRだもんよくない?」
「よくないわッ!!」
そこへ…
「おぉー//◎◎◎先輩〜!!俺の女神さまっ……ぐへッ!!!」
浅野 啓吾
このクラスの生徒だ。
今、●●●に抱きつこうとした所を、楓と聖流に蹴られたのであった…
啓「くっ…!!だが、このくらいでめげる俺ではなっ……ぶへッく…!!」
立ち上がった啓吾に、楓は踵落としを喰らわせた。
紅「懲りねぇー奴だな、しつこい男は嫌われるぜ?」
啓「…こう……痛ってぇーよ!!何すんだコノヤロウ!!」
「君が悪いよ、啓吾」
啓吾にそう言うのは、一護のクラスメートで啓吾の親友の…
小島 水色。
『おはよう、水色』
水「おはようございます、●●●先輩」
可愛い笑顔を向けて挨拶をする水色…
その笑顔で何人もの女性を、落としてきたに違いないだろう。
聖「いつ見ても怖ェーな;」
有「それがアイツの手なんですから、しょうがないですよ」
織「小島君って、すごいよね!」
千「●●●先輩…今日も何て美しさ…食べられたい…」
小「千鶴ちゃん…それ絶対おかしいよ…」
国「ほっときなさい」
このクラスは、個性豊かだと思う。
聖「……;ところで、一護はどこ行ったんだ?」
有「先輩達が来る少し前に、転校生の子とどっか行きましたよ」
紅「入れ違いかよ…;」
聖「どうするよ?」
『うーん…』
●●●は眉間に皺を寄せて少し考えている。
そして…
『帰りますか』
聖「ンだな」
紅「んじゃー、俺ら帰るから。じゃーね、先生!」
「おー、気をつけて帰れよ……って!!帰るなァー授業やってけー!!」
有「先生、もう行っちゃいましたよ」
先生が叫んだ時には、既に3人の姿はなかった……
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