短編(学園)
□僕等は無言で照れる
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殿「…何だよ、その顔は」
『アンタと相合い傘して帰れって?…ジョーダンキツいわー‥』
殿「なっ…!!?」
『そんなのメス猫共に見られたら、何されるか‥たまったもんじゃない』
殿「考え過ぎだろ…」
『アンタは知らないのよ。あたしはねー…明良とちょっと仲良いからって、食べ物に下剤入れられたり、部屋に靴箱‥直接アンタへの手紙やプレゼントを渡されて迷惑してんのよ。他にはね――』
殿「わ、わかった!それは、悪かったよ」
『…まぁ、どーでもいいけどね』
殿「いいのかよ;」
『うん。…じゃぁ、早く帰ろー』
殿「…はいよ」
殿内は独り用の傘を開く…
そこに2人は入り、仲良く雨の中を歩き出した
殿内は◯◯◯が濡れないようにと、傘を◯◯◯の方へとずらす
さり気ない殿内の気遣いに、◯◯◯は小さく笑った
『……ありがと』
殿「えっ……っ!?」
優しく微笑む◯◯◯に、殿内は言葉を失う
そして…
ちゅ
2人の影が重なった
一瞬、目が合う2人…
そのまま、先程のように普通に歩き始める
だが、2人はそっぽを向き赤面…
そんな2人をよそに、雨は上がり‥太陽が顔を出した
『……あっ‥』
◯◯◯は、空を見て小さく声をあげた
◯◯◯が見ている方を、殿内も見上げる…
そこには…
『虹だぁー…キレー…!』
殿「あぁ…そうだな」
「『……………///』」
2人は顔を見合わせ、また赤面する
虹は…
そんな2人を見守るように、綺麗な七色のコントラストを描いて輝いていた
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僕等は無言で照れる
(……ねぇ、明良)
(なんだよ‥)
(なんで‥?)
(えっ‥と、)
(……………)
(俺は、昔から◯◯◯の事好きだったんだ‥//)
(ふーん…あたしはね‥愛してる)
(ばーか…可愛すぎ//)
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