桜の花びらが舞う季節
□[17]Cherry tree Scatters After
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恋「………ルキア、」
ル「謝るでないぞ」
ルキアの言葉に恋次は驚いてルキアを見る。
ル「2人が居なくなった事で、気が滅入っていただけだ」
恋「……さんきゅ」
ル「……恋次」
恋「何だ…?」
ル「命とは…脆く、儚いものだな」
恋次は2人の墓を見ながら、そうだな…と小さく頷いた。
『えーっと、○○○ ●●●です。よろしくね?』
聖「俺は久遠 聖流だ。よろしくな」
『恋次ー!』
聖「おい、恋次」
『バカ恋次…辛いくせに無理しないでよ…アンタのそんな顔、見たくない』
聖「じゃあ、守りてぇーもん守れるように強くなってみせろよ」
『え?なーに、言いたい事って』
聖「俺より強くなきゃ、●●●はやんねェーよ」
『久しぶりー会いたかったー!』
聖「強くなれよ、恋次」
『恋次!』
聖「恋次」
恋「―――●●●…聖流…」
『会ったばかりで失礼なんですけど…その、綺麗だなと思って』
『私、○○○ ●●●よろしくね!』
聖「俺、久遠 聖流よろしくな」
『馬鹿ね!絶対よ!』
聖「よー、ルキアちゃん何してんの?」
『親友なの!』
聖「素直じゃねぇーな」
『馬鹿ね…泣きたい時は、我慢しなくてもいいのよ?』
聖「胸、貸してやろーか?」
『大切なものを守るためによ』
聖「強くなけりゃ、何も守れない」
『ルキア!』
聖「ルキアちゃん」
ル「●●●…聖流――」
もう二度と
会える事はない。
2人の笑顔も、叱られる事も何もない。
ぽっかりと心に穴が空いた…
この寂しさも傷みも、ぶつけようのない怒りも…
どうすれば良いのか。
誰を何を恨めば良いのか。
恨む事なんて出来ない…
人の生は、
本当に脆く、儚い。
いとも簡単に、崩れ去ってしまう…
人は死んだら“生まれ変わる”
そうして人は、生死を繰り返す…
だから、
2人はまたどこかで生まれ変わっているだろう。
いつかまた…
出逢える日まで、俺/私は2人の分まで生き続ける。
それが、2人への「ありがとう」と「またね」になるだろう…
恋「……空が、」
ル「笑っているな……」
また逢えるよ…
だから、泣かないで?笑ってて――――――
end.