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□43話【花園会編】
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中等部校長から贈り物が届いた。
この振袖を着て、ぜひ本日の新年会においでくださいませ。なお、昨日お受けした事情については、特例ということで同行の方々の参加も許可することに致します
だだし"女子"として。
そして、蜜柑・棗・蛍・ルカ・よーちゃんは振袖に着替えることに。
ナル「5人共ーそろそろ出掛ける時間だよー」
蜜「はーい!おまたせー」
扉がガチャと開いて、可愛く着飾った蜜柑と蛍が顔を出す。
飛「かわいー2人共っっ」
心「ところで、あとの2人は?」
そして、カーテンを開けられ女装して着物を着た棗とルカが姿を現わす。
棗はイライラ、ルカは恥ずかしそうに出てきた。
「「わーすごい2人共っっ!!」」
意外と似合っている2人。
蜜「棗は思ったより、あんまオカマっぽくない…」
ゴンッと蜜柑は棗に殴られた。
蜜「何すんねんこらーっ!!」
たんこぶが頭に出来てギャンギャンと棗に突っかかる蜜柑。
奏「ぶっ…棗…可愛いぜっ」
腹を抱えて笑う奏。
その場に居た全員が、あ。地雷踏んだと唖然。
棗は案の定、ブチ切れ。
棗「テメー…マジで燃やす」
手に火の玉を作る棗に奏は、笑いながら自分も手に水の玉を作る。
奏「やってみろよ!…ぶぶっ!棗」
棗「…マジでコロス」
蜜「奏って…命知らずやわ〜」
奏「ルーちゃんは似合ってるなー」
ル「やめろよーっっ」
可愛い、可愛いと頭を撫でる奏にルカは恥ずかしそうに怒る。
『はいはーい。みんなお迎えの車が来ましたよー』
●●●と鳴海は付き添いにて会場まで同行。(翼も蛍の付き添い)
奏は●●●と鳴海とくっ付いている為、仕方なく同行するのであった。
車に乗り…
ナル「そうそう。中等部に着く前に、緊張感の足りない君達に1つ言っておくことがあったんだ」
蜜「んにゃ?」
ナル「中等部校長は何というか…変じ…気分屋というか…気まぐれな上に機嫌を損ねると少々厄介な方というか」
『まぁ、あっちでお世話になる以上、多少あの性格に振り回されるかもしれないけど』
ナル「あそこへ行くと自分達で決めたからには、くれぐれも失礼なないようにね」
『みんな、分かったかしら?』
「「はーい」」
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その頃、花園会では…
姫「憂鬱だこと…」
姫「男の子だなんて…男は嫌いよ。私の花園を土足で踏み荒らしてしまう生き物だわ」
なんだか、妖々しい雰囲気の漂う室内に…
「では、姫宮様。噂は本当ですの?」
「今年の新年会 あの"黒猫"が主席するという話…それ以外にも男の子が2人もついてくるとか」
「仮面の君がおいでになると、本当にろくな事がない…」
「姫さまお可哀想…」
花姫達は口々に言う。
「そう言えば、今年もあの方は主席出来ないと…」
「何でも、殿方とトラブルにてくっ付いてしまったとか」
「姫さまお可哀想だわ。あの方も来れないなんて…」
姫宮、姫さまと呼ばれる女は小さく嘆いた…
姫「何か…この憂さを晴らす。新たな楽しい趣向はないかしら…」
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