脱色N

□君の元へ!
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グリ「ヤバくなったら逃げっから大丈夫」
一「どこに!」
グリ「響転で反復横飛びしとく」
一「疲労やばいよ?!」
グリ「あとはお前がうまく撒くんだよ!頼んだぞ」
一「責任重大!」
グリ「アレな、もし見つかったらテメェのせいだからな。加えて面倒事になったらそん時ゃ責任とって死ね」
一「デッド・オア・アライブ!!現世帰った方が安全じゃね?!」
グリ「嫌だ。ここ楽しみたい。見るもん見て食うもん食って、そんで帰る」
一「テーマパークじゃねーからなここは?!…やっぱ現世に帰るぞグリムジョー!!」
グリ「……テメェが守ってくれんだろ?」
一「勿論です守ります行きましょうッ」
グリ(…チョロい)


ぐりたんお得意のきゅんきゅんビームによって一護は呆気なく欲望に敗北。
二人は歩みを進めた。


一「さーてどうしようか」
グリ「瀞霊廷行きたい」
一「死にたいの?!」
グリ「もう死んでる」
一「挙げ足を取るんじゃないのっ」


恋「お、一護じゃねーか」

「「ッッ??!!」」ビクッ


知るに知るその声に恐る恐る振り向くと

檜「ホントだ」
恋「よーう何してんだよ」

((早速厄介者が!!!))

一護はグリムジョーを急いで背後へ隠すと笑顔を貼り付ける。

一「よよよようお前らご機嫌如何っ?!」
グリ「何キャラだよ」ボソッ

恋「なんでここに?」
一「いや、ルキアに用があったからさ。もう済んだけど」
恋「そうか!」
一「っつう訳でBye-bye☆」
恋「もう帰んのかよ!」
檜「食い物奢ってやるぜ、ゆっくりしてけ」
一「え、いや、その、」
恋「な、一護!」グイッ
一「うぉっ?!」
グリ「げっ…」

「「……」」


二人の視線がグリムジョーに集まる。

「「……」」

一(しまったァアア)

恋「破面ゥウウ!!??」
檜「どういうこっちゃァアア!!」
グリ「黒崎ィイイ」
一「すいまっせんホントすいまっせん」

グリムジョーの足元でばったんばったん土下座する一護。

檜「その仮面、破面だよな?!なのになんで死神の死覇装着てんだ!」
恋「どういうことだよ一護?!」

鬼の形相で睨む二人。半泣きの一護はチラリとグリムジョーを一瞥するとテメェでなんとかしろと再び睨まれた為にやむを得ず口を開いた。

一「…こいつは十刃の」
恋「十刃ァ?!」
一「そう…第6十刃のグリムジョーで…」
檜「6!!やべぇだろ!」
恋「…まさか、あの時の?!」
一「あの時の…はい」
恋「何しにきやがった!」
グリ「…見学?」
恋「修学旅行ですか?!敵陣乗り込んで?!」
一「ま、待てよ恋次。今のこいつは敵意とかないんだ!」
グリ「不可抗力で辿り着いた」
檜「……」
恋「だからってな…破面が、尸魂界に居ていいと思ってんのかよ!」
一「思わないけど…」
恋「俺らがこいつらにされたこと、憶えてんだろ?!ルキアはこいつに殺されかけたんだ!」
一「わ、分かってる!でもこいつだって好きでここに来たんじゃないんだし…」
恋「じゃあ今すぐ出てけ!」
一「えええ」
恋「ね、檜佐木さん?!」
檜「ゆっくりしてけグリムジョー」
恋「えええええ」

修兵はへらへらと微笑んでいた。

恋「何を言うとんじゃ!」
檜「お前な、あんま責めたら可哀想だろ」
恋「俺が悪いの?!」
檜「あの破面だって困ってんだぞ。助けてやろうぜ」
恋「頭大丈夫スか!」
檜「だってよ、あいつなんか…」
恋「?」
檜「可愛いじゃん」
恋「本当に頭大丈夫かァアア」
檜「守りたくなる」
恋「ヤンキールックを?!守りたい??!!寧ろ奴から守られたいわ!」

檜「黒崎。ちゃんと面倒見てやれよ」
一「修兵…!」
檜「俺が見てやってもいいけど」
一「ダメゼッタイ!」
檜「俺、九番隊副隊長の檜佐木」
グリ「…ふーん」
檜「素っ気ねぇ!」
一「そこがいいんだよ」
グリ「…グリムジョーだ」
檜「デレた!可愛い!!」
グリ「るせぇ」

恋「……ッ」

すでにメロメロな先輩に不甲斐なさを感じ恋次は歯を喰い縛る。小さく舌打ちをすると踵を返した。


一「お、おい恋次」
恋「俺は戻る。隊長の分のたい焼き冷めちまうし」
檜「そーだ。阿散井、俺の分の取れ」
恋「はぁ?…はい」
檜「グリムジョー、食うか?」
グリ「……!」

恋次から受け取った熱々のたい焼きをグリムジョーの鼻先に突き出す。

グリ「さ、さかな!」
檜「たい焼きな」
グリ「さかな!!食う!」ガブッ
檜「!」

鋭い牙を剥いて勢いよくかぶりついた。

グリ「うめぇ!」
一(か、可愛すぎだろ…!)
檜「お前猫みたいだな」
一「グリムジョー猫科だから」
グリ「ぷぁんさぁあ!」←※パンサー
一「スイマセン」
檜「あ〜すげぇ可愛い…」
グリ「おかわり!」
檜「おかわり阿散井!」
恋「俺の寄越せと?!」
グリ「…たい焼き…」キューン

きゅんきゅんビーム発動!

恋「ぐはっ!」
一「恋次ィー!!」

吐血しながら仰け反る恋次。勝負アリ。

恋「な、んだコイツは…?!」
一「ついに恋次も!」
グリ「欲しいなー」
恋「全部お食べなさい!」
グリ「わーい」

恋「くそ…逆らえねぇ…ッッ」
檜「にゃんこ…」
一「よかったなグリムジョー」


もしゃもしゃとたい焼きにかぶりつく破面を三人の死神が笑顔で見つめる気持ち悪い現場となった。



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