脱色N

□九刃の反乱‐In.焼肉屋‐
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ウル「大変お待たせしました…」
グリ「きたー!」

肉の皿を持った店員二人はゆっくりとテーブルに近付いた。

店E「どうぞ…ふふっ」
グリ(…きれーなピンク色の髪だなー)

((ザエロ…!))

店員E…基、ザエルアポロはグリムジョーに妖艶な笑みを見せると一歩下がる。

ザエ「おっと〜」ドンッ
ウル「うわー何をするー」
グチャッ
藍「ぶっ」
「「隊長ォオオオ!!!」」
グリ「ああ…肉が!」
「「そっち?!」」

ウル「たいっへん申し訳ありませーん。今すぐ新しいお肉を…」
ザエ「…ご用意しまさァアア!!」ビュンッ
藍「ぎゃぁああ!!?」

ザエルアポロのメスが藍染の鼻先をかする。

ザエ「…ちっ、外してしまった」
ウル「屑が」
藍「い、一体何をするんだぁああ」パリーン
「「ひーー」」


藍染は皿を割ると暴れだした。二人が(わざとらしく)震え上がるのを見てグリムジョーは立ち上がる。

グリ「ま、待てよ藍染様!ここの店員だって悪気はねーんだから!」
藍「どう見てもあるだろこれは!!!なんで店員がメス持ってんの?!」
ザエ「趣味です」
藍「医者になれ!」
グリ「やめろってば…!」
藍「…くっ」

グリムジョーのCuteな瞳にやられた藍染は大人しく席についた。

藍「君達、気にしなくていいよ。ははは」
市「よっわ」

ウル「お詫びに私達が肉をお焼きします」
東「!?」
藍「そうか、ありがとう。はっはっは」
ザエ「いえいえ…くくっ」

二人の目が妖しく光ったのを藍染とグリムジョーだけは知らない。


ザエ「どうぞ?」
グリ「さんきゅー!うまっ」

ウル「どうぞ」
藍「…あ、ありがとうーにがっ」

ザエ「はい」
グリ「やわらけーなこの肉!!」

ウル「はい」
藍「かってーなこの肉!?」

ザエ「特上肉ですよー!」
グリ「すげぇとろけるー!」

ウル「特上肉です…よ…っ」
藍「すでにとけてるゥウウ」

市「…ものっそい差別化や…!」
東「積もりに積もった怨みの結果が…これか」
「「怖い…っ」」



幸せでお腹がいっぱいのグリムジョーと嫌がらせで胸がいっぱいの藍染に微笑みかけると再びメニューを差し出す。

ザエ「デザートは如何です?」
グリ「食いてぇ!」
藍「…好きなものを好きなだけ食べなさい…ふふふふ」
東「藍染様…っぐす」
グリ「じゃー…このシェフの気まぐれデザートがいい!」
ザエ「かしこかしこまりましたかしこー!」
市「ふっっっっる!!!」



次に入ってきたのは黒人風の男と首までコック帽を被った男。

(…ゾマリとアーロニーロ…)

最早何も驚かない。ギンと東仙は黙って俯いた。


ゾマ「本日は御来店、誠にありがとうございます」
アロ「ゴザイマス!」
ゾマ「まずはシェフの気まぐれデザートでございます」ドン
アロ「オ口二アエバヨイノデスガ…」

グリ「うぉっうまそー!?」

グリムジョーの前に置かれたのは何種類ものフルーツが飾られたパフェ。キラキラ輝くチョコレートソースにグリムジョーの胸も高鳴る。

市「すごいわー!」
ゾマ「どうぞ」ドンッ
市「おおきに…え」

どろどろの、

市「泥?!」
ゾマ「何を仰ります。餡子です」
市「あ、ごめんな、つい…」

どう見ても泥にしか見えなかったギンだったがゾマリの威圧的な表情に引き笑いを返すので精一杯だった。

ゾマ「はい」ドンッ
東「草?!」
ゾマ「抹茶です」
東「す、すまない…」

ゾマ「どうぞ」ドンッ
藍「ゴキブリィイイイ」
ゾマ「チョコレートです」
藍「悪意しか感じないんですけど!!?気まぐれデザート…って気まぐれすぎだわ!!」
アロ「テヘッ」
藍「可愛くない!!」


手の進まない三人を他所にゾマリは言う。

ゾマ「では店長より御礼のお言葉を…」

ガラッ
店長「任せいっ」

市「…バラガン…」
東「勘弁してくれ…っ」

ゴホン、と咳払いする。

バラ「え〜本日は有難う御座います。店員一同を代表して、御礼申し上げますぞ」
藍「いや〜照れるね」
バラ「貴様じゃない」ボソッ
藍「ははは……ん?」
バラ「では引き続きごゆっくり…!」

三人はグリムジョーに頭を下げると退出した。




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