脱色N

□九刃の反乱‐In.焼肉屋‐
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「いらっしゃいませー!」
グリ(…こいつ背ぇ高いなー)
市「予約しといた藍染ですわ」
店A「お待ちしていました!ささっ、こちらへ」

四人は最奥の部屋へと案内されると靴を脱いだ。

グリ「畳かよ〜ケツ痛くなる」
東「やめろグリムジョー…」
店A「お客様っ、こちらの低反発クッションをどうぞお使い下せぇ!」
グリ「まじで?!さんきゅー!」
藍「私も欲しいなー」
店A「一つしかないっす」
藍「あ…そうなの…」
市「……」

うってかわり、店員は細い目を更に細め無愛想に言い放った。


店A「メニューはこちらなんで」ペッ
市「……」

三人に投げ渡し、グリムジョーに頭を下げると店員は出ていった。


藍「好きなものを頼みなさい」
グリ「よっしゃー」

黙々とメニューを選ぶグリムジョーをニコニコしながら眺める藍染。ギンは東仙の耳元で呟いた。

市「…なぁ」
東「ん?」
市「さっきの店員はん…」
東「……」
市「ノイトラ君ちゃう」
東「思った」
「「……」」

もう二人は全く気づいていない。ギンと東仙は背を震わせた。


グリ「決めた!」
藍「君達は?」
市「え、あ、僕らは藍染隊長に合わせますわ!」
藍「それじゃ店員を呼ぼうか」

藍染はコールボタンに手を伸ばす。

ポチッ…カァアン!
藍「ぐへっ」
「「隊長ォオオオ!!!」」
グリ「うぉぉ?!タライ?!どっから落ちてきた?!ド●フ!?」
東「藍染様!!」
藍「ふふふ…大丈夫だよ…」

涙目でたん瘤を擦る藍染を見て東仙は呼鈴をグリムジョーに渡す。

グリ「俺が押すのかよ!」
東「いいから!」クワッ
グリ「わ、わかりました」

ポチッ…

グリ「ーーーっ」

ノイ「お決まりですかー!」ガラッ
藍「ええええ」
グリ「なんだよ無駄にびびったわ!」

店員A…基、ノイトラは畳に膝をついた。

グリ「えっとー…」
ノイ「はい!ウルトラガトリングファイアーミートスペシャル盛りっすね!」
グリ「は?!いや、え?!」
藍「それ、一番高いやつじゃ…っ」
ノイ「これをお選びになるたぁ…流石っす!」
藍「そ、そうかい?じゃあそれを二つ」
ノイ「あざーっす!」
藍「あとはークッパとキムチね」
ノイ「はいっ」
市「嬢ちゃん飲み物はええの?」
グリ「じゃあ烏龍茶でいい」
市「烏龍茶4つね」
ノイ「はいっ」
藍「あ、お酒を…」
ノイ「それではお持ちしますねー」ガラッ
藍「……」

不気味な笑顔を張り付けノイトラは去っていった。


市「…何か企んどるわ、絶対」
東「…ああ」




店B「烏龍茶です」ガラッ
グリ(…この店員胸でけーのに顔イケメン)
藍「ありがとー」
店B「……」ドン、ドン、

市「…ハリベルちゃんやな」
東「ハリベルだな…」

店員B…基、ハリベルは無表情でグラスを置いていく。

藍「マスクしてるけど風邪かい?」
ハリ「ええ、まぁ」
藍「グリムジョー、感染しないよう少し離れ…」
ハリ「おっと手がー」ガシャァアン
藍「ぎゃぁああー!!?」
「「隊長ォオオオ!!!」」

何故か熱々の烏龍茶のグラスが藍染の服にヒット。湯気が上がる程の熱さに藍染は転げ回る。

藍「あづぁづぁづぁ!!」
ハリ「申し訳ない、今すぐ御絞りを」パチン

藍「え」
店C「あいよー」ガラッ
藍「え」
店C「お待ち…ーーッ!」ビュンッ
藍「ぶべらあっづぁあああ」ベチャッ!
「「「隊長ォオオオ!!!」」」

店員Cの投げた熱々の御絞りが藍染の顔面にクリーンヒット。不適な笑みを浮かべ、ハリベルとハイタッチを交わすと適温の御絞りをグリムジョーへ丁寧に差し出した。

店C「どうぞ」
グリ(…この店員、気だるそうだけど大人っぽくてかっこいいなー)
店C「はい」
東「あ、あぁ…」

市「ちょ、君…!」
店C「なんすか」
市「…スタークやろ!」
店C「……」カチャ
市「え」

店C「…虚の仲間入りは…嫌だろ…」

周りから見えない位置で店員C…基、スタークは銃を突きつけた。ギンは黙って頷くことしか出来なかった。

「「ごゆっくりー」」ガラッ


市「…あ、穴空きにされるところやった」
東「私達は…無事に帰れるだろうか」
市「…わからん」

グリ「ここの店員、親切だな!」
藍「そ、そうだねっ」
東「…藍染様のお顔が…っ」
市「うっわ。腫れ上がって更にキモなっとるわ…」
東「しっ!」


ソワソワしていると再び扉が開く。

店D「お待たせしました…お先にクッパを…」
藍「やったー!」
店D「どうぞ」ドンッ

「「「……」」」


翠の目玉がこちらを見ていた。


((ウルキオラァアアアア))

グリ「肉まだかよ〜」
ウル「申し訳ありませんお客様、今すぐお持ちいたします…」
グリ(…色白だなーこいつ。でけぇ目…緑?外人か?)

店員D…基、ウルキオラはグリムジョーに土下座すると部屋から退出した。

藍「ワーオイシソウ」
グリ「…藍染様顔色悪ぃな、体調悪ぃならそれ食ってやるよ」
藍「全っ然大丈夫」ズズズズー
東「……」
藍「げほっうぇっおいしーなー!」←涙目

市「…嬢ちゃんに下手物食べさせんと必死やな、藍染隊長」
東「…ぐすっ」




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