Dream2

□俺ルール
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1.


「あーいい天気だー」

名無しは青空を見上げると溜め息をついた。

「さぁ澄んだ空気を吸おう!」

肺の息を勢いよく吐き出し、吸い込む。
が、

ブンブンブゥーン

「げっほ!うるっさ!げっほ!」

静粛な朝と綺麗な空気は爆音によって瞬く間に消え去った。
いつもならここで「何さらしとんじゃいくそがァ!!!」と野次の一つでも飛ばしてるところだが、その排気音は知るに知る音だったため、名無しは瞳を輝かせた。

「ドフラせんぱァーい!!!」

爆音に負けぬよう精一杯声を張り上げると一台のバイクが名無しを通り過ぎてから止まった。

「ドフラ先輩おはようございまーす!」
「名無しかよ、遅刻だぞお前ェ」
「いやいや、先輩もでしょ」
「俺ァいーんだよ」
「じゃー私も!」

10時をとうに過ぎた時計を一瞥すると笑った。

「乗れ」
「いいいいーんですかァアア?!」
「あ?お前ェだけ走ってくか」
「滅相もないっす!!!」

ドフラミンゴの投げて寄越したショッキングピンクのメットを被ると名無しは揚々とバイクに跨がった。

「いくぜェ」
「いえーい!」



その日のテンションは朝で決まる


「ドフラ先輩のメットはァー?!」
「俺は必要ねェ!」
「つ、捕まっちゃいますよ?!」
「捕まんねェよ!」
「なんじゃそりゃ?!」
「世の中俺ルールだ!!」
「やっば何それかっこいい!!」



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