記念小説
□ハッピーチャッピーイヤー
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『―――当たりのうざぎは・・・“因幡の白兎”!』
その音声と共に、ルキアの身に付けていたうさぎの・・白い毛皮の部分が、うさ耳以外全て落ちた。
俺の目の前で・・・。
―――ああ、そういえば、“因幡の白兎”って古事記にあったな。
確か、ワニザメを騙して海を渡ろうとした兎が騙されたことに気付いたワニザメが兎の皮を剥いじまう話しだったな。
なるほど、だからルキアの毛皮も剥がされたのか・・・納得。
しっかしこれの何処が『当たり』なんだ?むしろ外れなんじゃねえの?
・・・あ、そっか。これって元々恋人専用に作られたモノだったよな。
そうか、その見地からしたら因幡の白兎は大当たりなのか・・・納得。
思考を論理的な方に向けて現実逃避している俺の前で、ルキアは何が起こったのか、事態を把握出来ないまま、あっけにとられた顔で固まっていた。
「な・・・に・・・?」
やっとの事擦れた声を出せたルキアだったが、まだ脳まで現状が伝わっていないようだった。
「・・・ま、あれだよな。うさ耳は取れなくてよかったじゃねえか。・・・大丈夫、今でもその立派なうさ耳のお陰で十分うさぎに見えるぜ?・・・裸でも」
ポン、と慰めるようにルキアの肩に置いた俺の手を、ルキアは思いっきり噛みついた。
注意書きに書いておけ。
うさぎの歯は強力で要注意だって・・・!
それでもまたこのうさバニー着てくれないかな、とか思うのは男の悲しい性ってやつか?
でも、何だかんだ言って着てくれそうな気がする。
なんたって、今年はルキアの大好きなうさぎの年なのだから。
ありがとう、チャッピーイヤー。
新年そうそういいものが見られました。
次の瞬間一護はシーツを身体に巻き付けたルキアの飛び蹴りでふっ飛んだ。
注意書きに書いておけ。
脚力にも要注意だって―――
おめでとうチャッピーイヤー。
あとがき→
以前書いたなりきり着ぐるみのお話の続編のようなもの。
しっかしルキアさんの日記念じゃないな、このお話・・・。ある意味いい目をみたのは一護じゃまいか;;
兎年・1/14・15(ルキ誕・数字の語呂)でいろいろひっくるめようとした結果がこれでした。ただうさバニールキアが書きたかっただけです。
酷いけど時間ないので載せます。ごめんなさい!
ルキア大好きだからね〜!
餡子
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