記念小説
□ハッピーチャッピーイヤー
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『うさラブバニー(恋人専用)
ご要望にお応えして待望の新シリーズ登場!
あなたの彼女がかわいいバニーちゃんに大変身!
見た目の愛らしさは勿論、うさぎの高い繁殖力の性質を採用!
うさ耳を触ると発動します。
ラブラブ度上昇間違いなし!
付き合い始めのカップルからまんねり気味な夫婦まで、恋のスパイスをお届します。
*尚、この製品は大人のカップル対象です。対象外の方には性質は発動しない作りとなっており、ただの敏感耳となります。ご了承下さいませ。
尚、お取り扱いにはくれぐれもお気をつけ下さい』
―――何だよ、この製品は・・!
敏感耳になっていたルキアには発動しなかったってことだよな。
それもそうだ、ルキアと俺は何ともないのだから当然なのだが・・。
ふざけた着ぐるみの性能にがっくりしながらも、がっかりしている自分がいた。
―――いや、待て待て。
がっかりってなんだよ、がっかりって・・・!
よ、よかったじゃねえか、ルキアが発動しなくて。
ルキアなんかに色気出されてもどうってことないし、鬱陶しいだけじゃねえか・・!
しかもあんなバカみたいなうさぎのコスプレで迫られたって・・・迫られたって・・・
迫られたら・・・あのうさ毛触ってもいいのかな・・・?
・・・って、だから触れねえよ!馬鹿か俺は・・!!
「一護、どうしたのだ?」
悶々と葛藤している処に声をかけられ、心臓が飛び出しそうなくらい内心動揺した。
「い、いや?そうだ、その袋の中まだ何か入ってねえのかよ!?」
動揺を隠すように、説明書の入っていた袋を大げさに弄った。
前回は猫じゃらしやら玩具が入っていたが、今回はもう一枚メニュー表のような二つ折りの紙がまだ入っていた。
「何だこれ?」
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