記念小説
□5000HIT記念
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いつか王子様が
「頼む!!」
「断る」
一護は必死に頼み事をする友人とも呼べない学友に、瞬殺でその頼み事を却下した。
黒崎一護、只今大学二年生。
この学友の頼み事、それは―――
「ルキアをモデルにしたい?」
最初は何の冗談かと思ったが、彼は必死だった。
事の顛末はこうだ。
モデルをしているこの男が、キャンパスでスナップ写真を撮っている時偶然大学に遊びに来ていたルキアを撮ったという。
その写真がたまたま仕事関係のデザイナーの目に留まり、是非ルキアをモデルにしたいと言ってきたとのことだ。
「頼むよ、黒崎〜。その子紹介してくれたら俺もいい仕事口紹介してもらえるんだよ」
「駄目だ、仕事だったら自分の力で手に入れろ。大体素人のあいつがモデルなんて出来る訳ないだろうが」
まあ、一番の理由はあいつが“死神”だからだが。
そんな事は言えないけど。
「素人でも大丈夫!ほら、今読者モデルとかもいるだろう?
それに今回はデザイナーが自分のブランドのイメージ固めを個人的にしたいだけとかで、実際その写真が載るわけじゃないみたいでさ。
なあ、それなら彼女が人目にさらされないんだし安心だろ?彼氏としても」
「・・・彼氏じゃないけど」
俺は憮然として答えた。
そう、俺はルキアの彼氏なんかじゃない。
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