小説2

□チョコレートにお願い
(政&三+幸)
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やはり良いで御座るなぁ。この時期は、某にとって正に心躍る季節!







えっ? 何故かで御座るかって?





そんなの簡単で御座るよ!





だって街中がチョコ一色になるからで御座る!

近所のスーパーから有名百貨店まで、様々なチョコが販売され、甘い物好きの某にとってはまさに天国!幸せ絶頂で御座る!!







えっ? 自分で買うのかって?







勿論そうで御座るよ♪

学校ではたくさんのおなごからもチョコを頂くので御座るが、某が満足するにはまだまだ足らぬです!







おお、ではそろそろ失礼致しまする。
今日もまた、チョコを買いに行かねばならぬ故…






………―――










バレンタイン前の最後の休日。
デパートのチョコ売り場では、おなご達がチョコを前に真剣な眼差しであれかこれかと品定めをしている。



某にすればどのチョコも美味(ビターは少し苦手に御座るがυ)で、どれを頂いても嬉しいので御座るが…



おなご達にとっては、どれも同じというわけではないので御座るなぁ。





まあそれはいいとして、今日はどんなチョコを…と、ん? あれは…







目に留まったのは売り場の一角。
この甘い雰囲気にあまり似つかわしくない旗指し物がヒラヒラと…



吸い寄せられる様に歩みよれば、そこには『戦国チョコ』の文字が見えた。





某はあまり歴史が得意ではないが、確かに最近TVでも歴史に関する特集が組まれているのをよく見かける。







(ブーム… というもので御座るな。)







積まれている箱を一つ手に取ってみる。
どうやら人気ある武将をイメージして、それをチョコでそれぞれ表現した物のようだ。







「…」







パッケージには、大きく武将の名らしきものが印刷されている。

…が、某には読み方さえよく分からない。







「いた… いたち? なが…そが…」







まあ、名が分からない事で食べるのに支障をきたすわけもなく…



何となく目にとまった箱を二つ購入した。

 
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