何故ずっと言えへんかったんやろう。





後から、こないにも後悔するなんて…

それが、こないに苦しいなんて…



臆病な自分の心を責め立てた。





















LOVE Cry










 
 
 
 
「なぁ財前クン。最近避けてへんかな?」

「そんなんちゃいますよ。先輩、自意識過剰ちゃいますか。」

「いや、あきらかに避けてるやろ。」

「そないな事ないですって。もう俺、行きますわ。」

「ちょっ!」





しゅんと悲しそうな顔をする先輩に俺は目を伏せてそのまま教室へと戻る。

避けてるやろ?

そりゃあ避けますわ。
なんか先輩見てるのしんどいんですわ。

ちょっと前まではそないな事なかったのに。




「光?偶然ばい。」

「ども。」


.....あぁ、そうか。
解ったわ。
この人が原因やった。


「廊下で合うなんで珍しか。」

「先輩がサボりすぎとちゃいますか。」

「そうばいねー。ところでアイツどこ居るか知らんと?」


アイツと呼ぶそれに俺はピクリと眉をひそめる。


「さっき、あっちで会いましたわ。」

「、じゃあ光、部活でな。」


俺の頭をポンポンと軽く叩き過ぎて行く千歳先輩に俺はなんだか無性に泣きくなった。


部活の先輩とマネージャーが付き合い始めた。
まぁ、良くある話や。

そんで俺は部活の先輩マネージャーが好きやった。
んで失恋したわけや。
これも良くある話やな。


別に告白しようなんて思ってへんし、二人の間を邪魔するなんて野暮な事もしない。

先輩はずっと千歳先輩が好きやったし。
第一あの人解りすぎやねん。
んでニブイもんだから俺の事少しも気付いてへかった。

まぁ知っとったけどな。
俺の事なんて後輩にしか見てへん事くらい。
せやけど、少しくらい気付いてくれても良かったんちゃいますか?

あー...なんか無償に腹立ってきたわ。
あのジブリ好きのどこがえぇねん。

そりゃーテニスは上手いねんけど。



「いつも」

心で叫び続けて

顔はいつも通りで


たまに愛想笑い。





たまにしんどくなる時もあんねんけど

幸せになってほしいから





たとえ隣に居るのが俺じゃなくても



貴女が笑っててくれれば


俺は別にかまへんし。





せやけど、もう少し

もう少しだけ

想わせて下さい。





「好きや」




小さく心の中で呟いた。


財前のキャラが解りません←



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