短編小説

□センセ♪
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「確か今日だったよな。新任教師が来るのって」
興奮気味に隼人が言った。
「あぁ、楽しみだねぇ」
熱に犯された瞳で、声で亜希が甘く吐息する。
「おい!来たぞ!」

「はぁ…何で僕が問題クラスを引き受けなきゃならないんだ」
稜篠は溜め息混じりに教室の前まで来た。
(よし、ここでナメられてはダメだ!)
「ほ、HR始めるぞ」
(クッ、声が裏返ってやがる。相当ビビってんな)
「わあ!先生、若いなぁ。俺たちと5つ離れてねぇだろ?」
「き、君。席に着きなさい」
「ここ、俺の席」
一番前のド真ん中。
席に着いてるっても机に座ってんだから、端から見れば態度悪ぃよな。
「マジでアンタが俺らの担任?」
「あぁ。稜篠龍之介だ」
「ははっ!カッコイイ名前。だけど、名前負けしてね?」
「なっ!?」
「だって、ビビってんじゃん。まだ獲物出して無いのにさぁ」
「ぇ、獲物?」
「つーかさ!こぅいぅ事したら、どぅいぅ反応返してくれんの?」
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