短編小説

□クレープ
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「最近の女は髪長ぇくせして体はちいせぇなぁ」
「そぉかぁ?」
「そうだろ。ほら」
「ま、一概には言えねぇけどな」
ちらりと幸せそうにクレープを頬張る美鈴の方を見る。
「…なによ」
「別にぃ」
「目が笑ってるじゃん」
「よく食うなぁお前」
「太るって言いたいならはっきり言えば?」
「今更だろ」
「うわ、ホントに言いやがったわこの男」
「言えって言ったのはお前だ。大体ンな甘ったるいモンばっか食えるか」
「男はダメよね、チョコ系のスイーツとか特に。女は平気なのに」
「俺も美鈴は食い過ぎだと思うよ?」
「景ちゃんまでそぅいぅコト言うの?」
「事実は曲げらんねーよな」
「うるさいよ嵐」
「美鈴は甘い物食ってる時は女らしいのにな」
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