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□SINCE LAST GOODBYE
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熱くなる身体、速くなる鼓動。
毎日同じように、相手の事を思い、悩み、考え、気が狂いそうになるくらいに相手の事で手一杯になる。
それは、
『不二…俺は、お前が好きだ。』
「…手塚…」
『やっと気付いたんだ。俺の気持ちに。』
「本当なんだよね…?」
『あぁ、勿論だ。俺は…』
『不二の事が、好きだ。』
好きだと告げた瞬間、一気に恥ずかしさが押し寄せてきた。
顔は一瞬で真っ赤に染まる。
「…ありがとう、手塚。」
『…あ、あぁ。』
嬉しそうな不二の声に、ホッとする。
さっきまでの淋しげな雰囲気は、いつの間にか消えてしまっていた。
「…ねぇ、手塚。」
『なんだ?』
「…寂しくない?」
『…今は、淋しくない。』
「そっか…僕は、寂しいよ」