雲の仕事
□cloud，４
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「……………………少し、だけね。」
雲は微かに笑っていた。
キーンコーンカーンコーン……
今日最後のチャイムが鳴り、教室に居た生徒も散り始めてゆく。
「蒼並ー！」
「……………………何？」
「約束してた野球部見学、行こうぜ！」
「(そういえば…。)……うん。」
谷本の後に雲雀も続いていく。
雲雀自身、他人の言葉に従うことなどあまりないこと(一部の人間のみ)だが、会ったばかりでしかも草食動物の部類と思われる彼に従ってしまうのか、分からずにいた。
「(笑顔？人柄？それとも他に？)」
どんなに考えても答えは一つも出てこない。
「着いたぜ！蒼並！」
谷本の声で考え事は止められ、それと同時に視界に入ってきたのは、砂や埃などで汚れてきている部室だった。
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