#8059
□シルバーウィーク
1ページ/3ページ
「おっ…おい、山本…」
「ん、何だ…?」
「ぁ、明日からで…暇な、日…ねぇ…?」
明日から世間で言うシルバーウィークというものになる。
悪夢の中間テストも終わり、一番生徒が浮き足立つ金曜日。
普段であれば全くと言っていいほど自分から話しかけてこない獄寺が山本に話しかけてきた。
「ん…俺ほとんど部活なのな…」
「あ、そっか…そうだよな、悪ぃ…」
「獄寺…急にどうした?」
明らかに普段と違う獄寺の様子を不思議に思った山本がそう声をかける。
「いや…別に…」
「あ…、でも真ん中の日なら休みだった気がするのな」
「…ホントかっ?」
「あぁ」
だが、何故そのようなことを聞かれるのか、どうしても気になって口を開こうとすると、
「じゃ、あとで続き話すから…部活終わったら俺ん家来い」
「えっ…いや、獄寺っ」
こちらからの質問を許さず、獄寺は逃げるように教室を出て行った。