#8059
□Ten Years (24×14)
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「…にしても、10年前の隼人ってこんなにちっさかったっけ…」
「てめぇがデカくなりすぎなんだよ、野球バカ…」
「あ、なんかその呼び名懐かしいのな」
ボンゴレのアジトに戻った晩、俺は早速山本の部屋に呼び出された。
現在の自分たちの関係が10年経っても変わってないことにまず驚かされた。
だが、それ以上にまだ関係が続き、より親密になれていることが嬉しかった…な
んて口が裂けても言えねぇ。
「で、何で俺はんな時間にお前んとこに行かなきゃなんねぇんだよ…」
「ん、今日ぐらい一緒に寝ようと思ってな」
「…はぁ?」
「え、隼人だってそのつもりで来たんじゃねぇの?」
確かに俺はパジャマ代わりに使っているスウェットだが、部屋に戻ったらすぐ寝
れるように…というだけでそんなつもりはこれっぽっちもねぇ。
「なっ…これはだな…」
俺の反論は叶わず、口を開いた途端に塞がれた。
だが、山本はあっさりと離れ、その代わり俺を抱き締めてきた。
「お互い仕事ばっかでここんとこ会えてねぇんだよ…ちょっとだけ、な…?」
…んなこと言われたら、俺だって引き下がれなくなっちまうじゃねぇか…。
「…今日だけ、だからな…」
俺はしぶしぶ山本と寝ることを承諾した。